アルコール

文字数 390文字

酒に酔う 友人の背中に
想像の ナイフで 首から下を
限界まで 殴打する 夢を見た
お前が 話す 言葉の裏に
敗れ去った 記憶の残像が
結局 破壊を 望んでいる
隣の部屋の 明るい 住人には
銃口を 突きつけて 気が済むまで
蹴り倒して 内臓が 飛び出て
よかったね と一人 笑う
隣にいた あの人も そんなことを
考えているとしたら それはそれで
切ない 気分かも しれないが
今宵は そいつも 泣くまで
殴り続けて 傷ついた目を 癒してしまう
服従と 沈黙の 法律が
こんな 世界に 作られました
優しさは 背後にある 暴力ではないかと
思っています だけど それはそれで
悪くないこと かもしれません
それは 世界を切り離し 
想像の 殺戮に 蘇る
結局 逃げ道は ずいぶん高台で
綺麗な 花火を観ている 幻想かも しれない
僕は 微笑んだまま 優しく 挨拶を しました
誰にも 教えていない 言葉は
心の 底で あふれている
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