夕闇

文字数 270文字

歩いてきた歳月は
時々人の鏡に映る
流れていく日々の中に
ぼんやりと影が浮かぶ
限定された空間の中を
歪んだ蜃気楼が流れていく
あらゆる落ち葉が
秋の到来を予感させ
そこに涙が生まれるが
結局は何もなくなる
自分以外に頼ることはできないし
自分で決めるしかないけれど
町はいつも何かを訴えようとしていた
嫌いなあの人にも
理性では割り切れない
何かが働いているのか
遠い風景の過ぎ去った歳月は
揺らいで落ちていく
口元に手を当てて
ただ安息の中に沈んでいく
遠い影を残して
僕らは道を進んでいった
その先に何があるのか
ずっとわからずに
遠くに広がるビルが
夕闇の中に消えていこうとしている
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