第22話 北の言語が旗を持って集まった

文字数 1,719文字

北の言語が旗を持って集まったら、どうなるだろう。
中には正式ではないものもあるが、インターネットのWikipediaなどを中心に検索してみた。

フィンランドはちょっと珍しい軍旗を紹介する。先日2023年12月6日はフィンランドの106回目の独立記念日だった。ネストリ・ミクライネンとスヴェン・イルマリネンの時代は、残念ながらまだロシア大公国だった。

1978年採用
デザイン:白地に青いスカンディナヴィア十字、十字の交点に四角形の国章(赤字に金色・銀色の配色)が配置されており、旗尾に燕尾型の切れ込みが入っている



チュクチ(チュコト)自治管区の旗(ロシア連邦)


チュクチ自治管区の旗(チュクチじちかんくのはた)は、青地の旗竿側に白い三角形を配し、そこにロシアの国旗の周りを濃い黄色の円で囲っているラウンデル(円を基調としたロゴタイプやシンボル)が描かれているデザインの旗である。縦横比は2:3。

青色はチュクチ族の色であり、チュクチ自治管区内を流れる川も表している。白色は一年の大部分チュクチ自治管区を覆う氷と雪を表している。黄色は太陽、希望、友愛を表している。

ユピックエスキモーの旗
https://hiscraft.fandom.com/wiki/Yup%27ik_Clique
正式なものではないかも知れない。
「ユピック保護領」という説明がある。



カナダのイヌクティトゥット語を話す、ヌナブト準州の旗。
ヌナブト準州の旗(Flag of Nunavut)は、1999年4月1日に制定された、カナダ・ヌナブト準州の準州旗である。

デザインは先住民族であるイヌイットの道標である赤いイヌクシュクが中心。右側の青い星は、社会のリーダーである長老を象徴する北極星を示す。色は国土(黄色)、海と空(青)の豊かさを表している。赤はカナダとの繋がりを示している。



グリーンランドの旗は、太陽をモチーフにしており、ちょっと日本の旗に似ていて親しみやすい。
グリーンランドの旗(グリーンランドのはた、Flag of Greenland)は、エルファラソープト(グリーンランド語 Erfalasorput、われわれの旗)と呼ばれ、氷の大地からのぼる朝日(あるいは落日)を表している。赤は太陽、白は氷山・氷塊を象徴する。この2色はデンマークの国旗に使われる色で、これにならったものとされる。1985年に公募で地元のデザイナーであるトゥエ・クリスチャンセン (Thue Christiansen) による案が採用されたもの。



砂澤ビッキ作
https://media-design.work/wp/?p=537
アイヌ民族の正式な旗というのはないのかも知れないが、デザイナーの方が作っていた旗をお借りした。



そう、このアイヌの旗をちょっと恥ずかしそうに抱えて、セレブロと一緒に、アイヌの人がネストリ・ミクライネンとスヴェン・イルマリネンのところにやってきた。

「昔は日本にたくさんいて、最後に北海道に少しだけ残ったアイヌの言語も調べにきてくださいませんか?」
民族衣装をまとったそのアイヌの男性は、ネストリとスヴェンに言った。
もちろん、ネストリ・ミクライネンもスヴェン・イルマリネンも二つ返事で承諾した。
セレブロは頑丈だがかわいらしい木の舟を示した。


アイヌ民族の海洋船「イタオマチプ」が復元された記事の、北海道新聞社様のサムネイルをお借りしました。
https://www.hokkaido-np.co.jp/movies/detail/6273475915001/
2021年09月21日 10:43

アイヌ文化の保存に取り組む美幌町のアイヌ文化学術研究会(花岡知之代表)が9月19日、アイヌ民族が外洋の航海に使ったイタオマチプ(板綴舟(いたつづりぶね))のチプサンケ(進水式)を、小樽市内の蘭島海水浴場で行った。イタオマチプは、かつてアイヌ民族が交易に用いていた海洋船。舟の製作は、進水までの過程を記録して後世に伝えようと、同会が企画した。アイヌ伝統工芸家の成田得平さん(78)=旭川市在住=ら4人に依頼し、昨年10月から今年3月にかけて作り上げた。全長12.3メートル、幅1.7メートル。















ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

スヴェン・イルマリネン。フィンランド・オストロボスニア生まれ。24歳で帝政ロシア軍中尉。3年間の流刑の後、27歳で言語学者ネストリ・ミクライネンの助手としてシベリアならびにアラスカ、カナダ、グリーンランドのエスキモー語の調査を行う。名狙撃手。

ネストリ・ミクライネン。フィンランド、サイマー湖畔出身の言語学者。大帝エカテリーナ(二世)の腹心、ダーシュコヴァ夫人に頼んで、スヴェン・イルマリネンを言語学フィールドワークの助手にしてもらう。年齢不詳。中年。おそらく40代。ヴァイオリンが得意。

エカテリーナ大帝(二世)。フランス革命後はロシアの自由を制限したが、農奴を自由にする法律を作った以外は、文化芸術に造詣が深い賢帝。例えば、自分の身体でワクチンを試しもした。ダーシュコヴァ夫人に、スヴェン・イルマリネンの恩赦を許した。

ダーシュコヴァ夫人。ロシアアカデミー総裁。ネストリ・ミクライネンの求めに応じて、スヴェン・イルマリネンを助手にするため、エカテリーナ大帝にスヴェンの恩赦を願い出て受け入れられる。醜女と言われているが、エカテリーナ大帝のクーデターに協力し、長く信頼関係にあった(が晩年は別れた)。

セレブロ(銀)。土星のイヌイット群衛星(本当にそういう衛星が土星にあるのです、仰天しました!)から時空を超えて地球の帝政ロシアに飛来した巨人族。女性科学者。ダーシュコヴァ夫人から依頼されて、ネストリとスヴェンのシベリア言語調査を支援する。その理由は故郷のイヌイット衛星群の名にあった。

ビューワー設定

文字サイズ
  • 特大
背景色
  • 生成り
  • 水色
フォント
  • 明朝
  • ゴシック
組み方向
  • 横組み
  • 縦組み