第69話 サベロ
文字数 1,175文字
翌朝、いい匂いが鼻を掠めて糸音は起きると一階へと足を運ぶ。既に、起きていたルクスリアが朝食を作っていた。
「おはー、糸音」
パンを齧りながら、朝の挨拶をする詩織。
「おはよう」
「おう、起きたか糸音、コーヒーは飲めるのか?」
「あぁ、頼む」
「へぇ、糸音は飲めるんだ、苦いよー。牛乳が一番だよ朝は」
詩織は昨日とはうって変わって朝から元気だった。
「今日は何するんだ?」
「あぁ、その事についてだが、朝食をとってからにしようか」
ルクスリアも片付けを終えると椅子に座り朝食を取り始める。
そして皆が食べ終わると話しを始めた。
「今日、遂にカルカサンドラを倒す、打倒カサンドラ作戦だ、やり方は簡単だ、奴の領地を落として、戦力を削ぐそして一気に叩くんだ」
「おいおい、そんな簡単にいくのか?」
「あぁ、カサンドラは四人の中でもまだ弱いと思うよ、三人でやれば余裕だろう」
「そう言えばそのもう一人はどこだ?」
「あぁ、昨晩帰還する予定だったが、今カサンドラが根城にしている街、サベロで捕まったらしい。これは確かな情報屋から手に入れたから間違いないだろう、だから早急に向かってほしい」
「はぁ、早速やばいじゃないか、先が思いやられる」
「まぁ、そう言わずに助けに行こー」
憂鬱な糸音の横では元気で呑気な詩織が手を挙げていた。
「それで、ルクスリアはどうするんだ?まさか戦うのか」
「いや、戦えないが、私はカサンドラに用があるんで同行する」
「ふぅん、っで作戦は?」
「自由に動き回ってくれて大丈夫だ、君らの強さに賭ける」
「まぁその方がやりやすいから助かるが」
「じゃあ、レッツラゴー!」
いつのまにか荷物を持ち準備していた詩織が扉を開けて、待っていた。
「はぁ、これでいいのか?」
三人はアジトを出て南へと向かった。その道中、森の中にはいくつもの死体が転がっていた、中には腐敗しているものまであった。
「酷い話だ、一般人が飢えて死んだのだろう。このままでは本当に近い将来、この国には一般市民は居なくなるだろうな」
「なら早く変えてやろう」
「そうだな」
そんな二人の会話を聞いていた糸音は思った。たしかにこのままいけばこの国から正義という言葉は消えるだろうなと。何故だかそれが無性に許せなかった。
夜になり森を抜けて三人はようやく目的地のサベロに着いた。
「さて、おそらくあの大きな建物の地下に幽閉されている。早速だがよろしく頼むぞ二人共」
崖の上から見えた古城は塀で囲まれて聳え立ち、その周りには民家が立ち並んでいた。
「あいよー、じゃあ私は地下に行くから糸音はできるならカサンドラでもぶっ飛ばしといて、作戦はなしで自由で」
「わかった」
詩織は颯爽と崖から飛び降り民家の屋根伝いに城へと向かった。
その後を追うように糸音は崖を降りた。
「頼んだぞ、二人共」
「おはー、糸音」
パンを齧りながら、朝の挨拶をする詩織。
「おはよう」
「おう、起きたか糸音、コーヒーは飲めるのか?」
「あぁ、頼む」
「へぇ、糸音は飲めるんだ、苦いよー。牛乳が一番だよ朝は」
詩織は昨日とはうって変わって朝から元気だった。
「今日は何するんだ?」
「あぁ、その事についてだが、朝食をとってからにしようか」
ルクスリアも片付けを終えると椅子に座り朝食を取り始める。
そして皆が食べ終わると話しを始めた。
「今日、遂にカルカサンドラを倒す、打倒カサンドラ作戦だ、やり方は簡単だ、奴の領地を落として、戦力を削ぐそして一気に叩くんだ」
「おいおい、そんな簡単にいくのか?」
「あぁ、カサンドラは四人の中でもまだ弱いと思うよ、三人でやれば余裕だろう」
「そう言えばそのもう一人はどこだ?」
「あぁ、昨晩帰還する予定だったが、今カサンドラが根城にしている街、サベロで捕まったらしい。これは確かな情報屋から手に入れたから間違いないだろう、だから早急に向かってほしい」
「はぁ、早速やばいじゃないか、先が思いやられる」
「まぁ、そう言わずに助けに行こー」
憂鬱な糸音の横では元気で呑気な詩織が手を挙げていた。
「それで、ルクスリアはどうするんだ?まさか戦うのか」
「いや、戦えないが、私はカサンドラに用があるんで同行する」
「ふぅん、っで作戦は?」
「自由に動き回ってくれて大丈夫だ、君らの強さに賭ける」
「まぁその方がやりやすいから助かるが」
「じゃあ、レッツラゴー!」
いつのまにか荷物を持ち準備していた詩織が扉を開けて、待っていた。
「はぁ、これでいいのか?」
三人はアジトを出て南へと向かった。その道中、森の中にはいくつもの死体が転がっていた、中には腐敗しているものまであった。
「酷い話だ、一般人が飢えて死んだのだろう。このままでは本当に近い将来、この国には一般市民は居なくなるだろうな」
「なら早く変えてやろう」
「そうだな」
そんな二人の会話を聞いていた糸音は思った。たしかにこのままいけばこの国から正義という言葉は消えるだろうなと。何故だかそれが無性に許せなかった。
夜になり森を抜けて三人はようやく目的地のサベロに着いた。
「さて、おそらくあの大きな建物の地下に幽閉されている。早速だがよろしく頼むぞ二人共」
崖の上から見えた古城は塀で囲まれて聳え立ち、その周りには民家が立ち並んでいた。
「あいよー、じゃあ私は地下に行くから糸音はできるならカサンドラでもぶっ飛ばしといて、作戦はなしで自由で」
「わかった」
詩織は颯爽と崖から飛び降り民家の屋根伝いに城へと向かった。
その後を追うように糸音は崖を降りた。
「頼んだぞ、二人共」