第23話 亡命の姫
文字数 386文字
絵に書いた様な土下座だった。
それを横目にヴィンセントは新聞を読みながら珈琲を飲む。
盗賊は店の商品諸とも爆ぜた。
全て計算通りだ。
従業員をあえていない時間を作った。店の商品をすべて贋作、ランクの低い物に変えた。イデスの心理も計算の上だ。そして姫、コレッティアが用意した兵器で止めを刺した。
彼女は出不精で普段外に出ることはない、極度の引きこもりだ。
町外れで移動した所で私が操作したドローンで爆撃した。
いともたやすく遠隔で事が足りるとは、外界の技術は素晴らしいものだ。
この国は何もかもが遅れている。国に気づかれる前にこの技術は全て私のものにしなくては。
「ちょっと邪魔」
いきなり現れたミレーユが土下座をしているイデスを蹴り飛ばした。
またもや不法侵入だ。
「こないだの町外れの爆破、もしかしてあんた?」
微笑みながら珈琲を飲み干す。
「さあ、なんのことだか」