
「邂逅の惑星~30億年の出会い」|遥かなる星々の物語 第二章
「ある惑星に誕生した古代文明と、かつてその惑星に存在していた高度文明が出会い、その運命を錯綜させてゆく。SF-Fantasy」
ある惑星に誕生した最古の文明カルーンは、文明的な社会を構築し、学問を用いて他の種族を支配していた。その文明の中心には、眩い光を放ちながら、青い色の光に包まれ、黄金色の光を放つ巨大な大地が浮遊していた。
カルーン文明の王、ニーヴァは浮遊する大地の祭事に必要な鉱石を求め、強大であるムメンとカフラはそれぞれの大陸へと旅立ってゆく。
兄ムメンは、遠征の地でかつてこの惑星に暮らしていた高度な知識を持つ種族と出会い、その運命を共にし、弟カフラは妹、ネフティスが瀕死の重傷を負うと、死地から救うべく、冥界の王に謁見し、自らの運命を定めた。
それぞれの運命は、黄金色の光を放つ巨大な大地の下で錯綜し、互いを受け入れようとした時、一筋の矢により世界は崩壊した。
残された世界には、この地に降り立った、高度な文明を持つ者達と少数の猿人が残された。
高度な文明を持つ者達は、永遠とも思える時を経て再会した仲間から、過ぎ去った時間と、この地が求めていた地ではない事を知らされると、生きる意味を失い、絶望しかけた時、もう一つの意味を見いだす。
猿人達もまた、変わり果てた世界を生き抜くために、他種族と助け合いながら、次の希望を見つけようとした時だった。
ある夜、黒々とした猿人達の襲撃に合い、彼らはその地に倒れ動かなくなり、その中の一人、アーダムは意識の中で、天より舞い降りた光と、黒い霧、青い霧に出会う。
天より舞い降りた光は、彼が慈しむ何かに触れると、彼が慈しむ何かをアーダムの方へと歩ませる。
そして、その光が固めた島に、いざなわれる様にその島に降り立つと、彼らはその大地で新しい暮らしを始め、多くの子供達を産み育て、子供達はそこから広がり、いつしかその惑星は、再び生命が謳歌する、命の惑星となっていった。
目次
連載中 全16話
2023年11月25日 10:44 更新
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「 君臨する者 」
- 第1話 言葉を操る者2023年10月16日
- 第2話 原始文明の王2023年10月16日
- 第3話 蒼き稲妻 赤き猛火2023年10月16日
- 第4話 炎を操る者達2023年10月15日
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「 対置する者-1 」
- 第1話 事象の地平面2023年10月05日
- 第2話 尊き犠牲2023年09月18日
- 第3話 選択2023年10月23日
- 第4話 それぞれの惑星へ2023年09月23日
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「 対置する者-2 」
- 第5話 智将2023年10月15日
- 第6話 鉛色の巨兵2023年10月16日
- 第7話 接触2023年10月16日
- 第8話 深化2023年10月21日
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「 運命を歩む者 」
- 第1話 旅立ち2023年10月28日
- 第2話 再会2023年11月04日
- 第3話 旅立ちの朝2023年11月11日
- 第4話 青き波濤の祈り2023年11月25日
登場人物





ホルフレー
モントゥが一番に信頼を置く、愛弟子(息子)。
オシリスの命によりクパ族の戦士と共に、セトとの連絡隊の任務に就き、
その途中で、翼竜に乗る種族と出会い、翼竜を操り根拠地フシに辿り着いた。









ゲブとヌト
ホルスとテフヌトの兄弟。
ホルスのモースティア族進攻の際、まだ幼く、カルーンの都でホルスとテフヌトの帰りを待っていたが、その両親が亡くなると、親族であるテュケ(ラァー)が彼らを受け入れ、育ての親となった。

ホルスとテフヌト
モースティア族を統治し、モースティアの王となる。
カルーンへ凱旋の時に、カルーン軍と闘いになりホルスは戦の傷で亡くなり、その心労でテフヌトも亡くなってしまう。
セクメトの両親であり、ゲブとヌトの兄妹。

Chris Farrell(クリス・ファレル)
人類移住計画を担うUNIT-9のリーダー。
元軍人だが、心優しい側面もあり、それ故に人間らしい曖昧さをにじませながらUNIT-9を率いる。
TU (Terraforming of the Earth and Space union/地球圏再生計画組織)に所属。

Claudia Mitchell (クローディア・ミシェル)
生物学者で責任感の強い女性、TU に所属するUNIT-9のメンバー。
凍結保存された卵子を、移住先のRoss 128b星へ運ぶ任務、”Oocyte cryopreservation”を密かに担う。。

カーター
パイロット兼、UNIT-9のサポートをするヒューマノイド。
”Adam and Eve Project”、クローニングされた男女の子供たちを、移住先のRoss 128b星へ連れてゆく任務を密かに担う。

オスカー
科学者、TU に所属するUNIT-9のメンバー。
ハイブリッドタイプのヒューマノイドで、その身体には半永久機関のジェネレーターを備えており、最悪の場合、テラフォーミングを完遂させ、人として地球生命を再生するミッションを与えられている。





Master Mētis(マスター・メーティス)
Ardyに転送された意識体。
ジェフリー博士専属のヒューマノイドで、その能力はヒューマノイドの最高位である、マスター・ゼウスを凌ぐ能力を持つと言われている。

セクメト
モースティア族の王 / ホルスとテフヌトの長女。
モースティア族を統治したホルスと共に、モースティアの地に移り住むが、程なくしてホルスは戦の傷で亡くなり、その心労でテフヌトも亡くなってしまい、幼くしてモースティア族を支配する王となる。
その両親を亡くした原因がテュケ(ラァー)にある事を知ると、テュケ(ラァー)を深く恨み、モースティア族を率いて、カルーンの都を襲う。

旅人 / 短剣を持つ術者 / ヌイ
モースティア族の血を継ぐ者。
美しい装飾が施され、精巧に造り上げられた白い鞘に収まった短剣を持つ、モースティア族の地を継ぐ神官。
幼き頃に、カルーン軍を率いて侵攻して来たホルスとの戦いに破れ、一族は後継の男児(ヌイ)を連れて、密かにモースティアを脱出し、再起を図る旅に出る。
その旅路で、男児(ヌイ)は成長し、立派な成人となると、自らの名前を大陸で伝えられている大地を意味する言葉、ヌイと名乗り、その腰にはマケの短剣を身に付け、モースティアの血を継ぐ神官へと成長してゆく。
成長したヌイは、ある時、求めていた知性を持つ種族、炎を操る者達に出会い、捕らえられてしまい、必死にそこから脱出したが、信頼を置いていた仲間達は亡くなり、孤独となるヌイ。
希望を失い、心神喪失のまま歩き出すと、砂漠の真ん中で助けられ目覚める。
そのヌイの目の前には、かつての敵、カルーンの都がそばにあった。

ヌーク
クパ族の長。
東南の大陸に近い対岸に暮らす、カルーン族に友好的な種族で、陸と海を生活の場とし農耕に長けている。
穏やかな雰囲気を感じさせ、顔は中心に折れ目があるひし形をし、まだら模様の皮膚をしている。






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