【チャットノベル版】転生帰録──鵺が啼く空は虚ろ
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文字数 1,095文字
僕とライくんは必ず同い年で近所に産まれるのね
で、おおまかな歴史の流れっていうか、繰り返してきた転生の出来事を思い出しながらなんとなく成長してくんだけど……
君は健康に育ってくれたらそれでいいんだ
俺ばかり何にも知らずに暢気にしてて
その方が、僕は救われてる
その時にはリンも僕達と同い年で転生の記憶がある状態でやってくる
夢を見るらしい。その夢の最後に現在の僕達の居場所が正確に出てくるんだって
(逆に怪しくねえ?)
ところが──
今回の転生では、リンの合流が遅れていたんだ
15、6になる頃だろ?だったら今がちょうど──、あ
いつもだったら『リンがくる』っていう感覚があって、
『やっぱりきた』って思うんだ
(いつもなら一緒にいるはずのアイツは、永(はるか)を拒絶してた)
そんなこと考えたことがなかったのに
これは十分異常事態なんだよ
なんていうか、俺達を拒絶してた
もしも昨日会えなかったら、リンは合流しない可能性だってある
そんなことは今まであったことがない
それに昨日会ったリンはとても僕達と同い年には見えなかった
だから、永(はるか)はあんなに取り乱してたんだな
あいつが前回の転生でリンに異常な興味を示していたんだ
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