第9話「エデンの休日」
文字数 3,854文字
ウォッカは、今世紀の服装について、勿論、全く知識がなかった。
その上、昔戦士だったこともあり、ドレスやエプロンといったものにも疎かった。
だから、黒いハーフトップとミニスカート姿に、白いフリルのエプロンをつける、ということが、自分をどういうふうにみせるのか、全く分からなかった。
「とにかく、そんな恰好はだめだ。」
「どうして?」
「商売女と思われるぞ。つまり、いかがわしいってことだ。」
「えっ!?そうなの!?」
そうフィンに言われて、ウォッカは慌ててエプロンを外した。
「特にお前みたいな…。気を付けろよ。」
フィンは言葉を濁したが、当然フィンもウォッカの魅力に気付いていた。
ウォッカは、誰が見ても美人で、可愛さもあり、肉体的にも魅力的だった。外見だけでなく、愛嬌もあり、常に明るく、人の心を和ませるものがあった。
だが、昔神官であったフィンは、己を律する術を心得ていたので、普通の男とは違う対応をとることが出来るのだ。
「でも、テキーラさんは似合ってるって言ってたわ。それってどういうこと?」
ウォッカは、唇をとがらせて、腕を組んで言った。
「あいつは、大胆で派手な服装が好みなんだ。別にお前に変な格好をさせるつもりはなかっただろうが…。」
フィンは苦笑いした。
「好みか…。あたし今まで、そんなこと考えたこともなかったわ。いつもの服だって、動きやすさとか涼しさとかであれを着ていたのよ。でも、よく考えたら、刺激がある格好かもしれないわね…。気を付けるわ。」
二人は、ゴーレムの服装で、店スペースの服屋に入った。
「今は金がないから買えないが、給金をもらって、余裕があったらお前の服も買ってやるよ。今のうちに、良さそうな服を見ておけ。」
「そんな…。悪いわよ。フィンだって、お金をもらったら何か買いたいでしょ?それに、なんかそういうのって、養われてるみたいで嫌よ。自分の好きなものは、自分で買うわ。」
「そうか?まあ、俺は別に欲しいものなんかないけどな。」
ウォッカは、動きやすそうな服ばかり見ていた。
「…こういうのも、似合いそうだな。」
とフィンが示したのは、青い清楚なワンピースだった。
「ふーん。そういうのを、あたしに着てほしいの?」
ウォッカは、ふふんという顔でフィンを見た。
「まあ、これなら清潔感もあるし、色も爽やかだろ。」
「うーん…。でも、あたしにはちょっと…。そうか、これが好みってやつね。あたしはやっぱり、動きやすくて…、あとは何だろ。もっと大人っぽい感じのがいいわ。色は黒とかがいいわね。」
「お客様、何かお探しですか?宜しければ、ご相談に乗りますよ。」
と、背の低い白い箱型の機械に、目のようなものがついたものが近くにやって来て、音声を発した。
「え?なにあんた。」
びっくりして、思わずウォッカが言った。
「私は、ロボットです。」
よく見ると、そのロボットは、上部、つまり頭に当たる部分に、画面を搭載しており、床の上を、滑るように進んでいた。
「お客様にどんな服が似合うか、診断も出来ますよ。」
「え?そんなことができるの!?やってみたい。」
ロボットは、ウォッカの全身を素早く読み取り、画面に結果を表示した。
画面には、似合う服装の一覧が画像で表示されていた。
「すごい!いろんな服装があるのね!面白いわ。」
ウォッカは、画面を夢中になって見ていた。
「BOXを画面にかざして下さい。結果は、BOXに転送しますから、そちらでも見れますよ。」
ウォッカが言われた通りにすると、ロボットが、ウォッカのBOXに画面のデータを転送した。
「ふーん…。へえ…。」
ウォッカはフィンの存在を忘れてBOXを見ていた。
「それなら、部屋でも見られるな。」
「あ、ごめん。フィンのこと忘れてた。フィンも診断してみたら?」
「俺はこの格好で十分だ。いちいち服を変えるのも面倒だからな。」
「そんなこと言わずにさ。すぐに終わるから。」
そう言われて、フィンは仕方なくロボットに診断してもらった。
フィンのデータも、BOXに送られた。
「どれどれ…。へえ…、なかなか素敵じゃない。」
診断結果は、ただ服の画像が出るのではなく、本人が着たイメージ画像が表示されていた。
「あ!これすごくかっこいいじゃない。」
「だから、部屋で見ようぜ。次の買い物もしないと。雑貨屋を見たら、一番大事な食料品も見ないとな。キールからもらったゴーレム支度金の範囲で、必要な物を買うんだ。」
二人は服屋を出た。
次に向かったのは、雑貨屋だ。
雑貨屋では、商品のサンプルが置かれていて、自由に触ることが出来た。
「へえ、これは面白いな…。」
調理器具のコーナーで、フィンは熱心に品物を見ていた。
「フィンってこういう物が好きなのね…。」
しかしフィンは無駄な物は購入せず、料理に必要な物、足りない物など、必要な物だけを買って、店を出た。
次が食料品店。
「三日分ずつ買おう。一気に買って腐らせたりしたらもったいない。」
フィンは服屋以外の店では、楽しそうに買い物をしていた。
「あと、これからは一週間の献立も考えといた方がいいかもな。買い物しながら考えるより、その方が効率がいい。」
買ったものは、全て配送にして、後から部屋に送ってもらうことにした。
食料品や雑貨など、かさばるものは、配送用のエアライドをロボットが運転して運んできてくれるのだ。荷物は、ゴーレム団員の各部屋の外に設置された配送ボックスに届けられる仕組みになっていた。
「…これで今日のやるべきことは済んだな。あとは…、あいつらの顔でも見に行ってみるか。」
フィンは、ウォッカとともに、「RED CAT」へ向かった。
「フィンにウォッカじゃないか!よく来たね。」
テキーラは喜んで出迎えてくれた。
「…ここって、バーなんだろ?なんでこんなところで…。」
「あたしたちは、ゴーレムに入る前、バーをやってたんだ。勿論、定期的に場所を転々としてね。でないと、正体がバレるしね。で、ゴーレムに入ってから、バーをやってほしいって声があるって聞いたもんだから、やることにしたのさ。」
フィンの問いに、テキーラが答えた。
「副業みたいなものか?」
「そうだね。ま、ここはお金を稼ぐというよりも、ほとんど趣味でやってるようなもんだけどさ。」
それを聞いて、フィンは何かを考えるような表情をした。
「ねえねえ、本当にあんたたちはお似合いだね。ウォッカは相棒って言ってたけど…。」
「ああ、そうだ。」
フィンは、事も無げに答えた。ウォッカはそれを横で聞いていた。
「お前こそ、ジンジャーとはどうなんだ?」
「ジンジャー?なんでジンジャーが出てくるのさ。そうだ、ジンジャーにも会っていきなよ。アリスもブランデーもいるからさ。」
テキーラに案内されて、フィンとウォッカはテキーラたちの部屋へ行った。ウォッカはこれで二回目だ。
「フィン!」
アリスはフィンを見るなり、飛びついて来た。フィンは今回は避けなかった。
「アリス…。俺を見ると飛びついてくるその癖…、どうにかしてくれないか。」
「だって…!」
アリスはフィンを上目遣いで見上げた。
「あ、でもあたし、ウォッカと友達になったの。だから、フィンのことはもう何とも思ってないのよ。」
「アリス…!」
ウォッカが慌てた。それを見て、アリスはウォッカにウインクしてみせた。
「フィン、ウォッカを大事にしなさいよね。」
「…そういうことか、フィン。」
ジンジャーとブランデーが二人で頷いていた。
「何なんだよ、お前らは…。ウォッカから何か聞いたのか?」
「あたしは何も言ってないわよ!」
ウォッカは困ったように言った。
「フィンは不器用だからな。俺たちと旅をしているときも、俺たちのことを人一倍心配しているくせに、無愛想で、全く態度に出さなかったんだ。でもまあ、今のフィンを見れば、あのときよりは丸くなったようだが。」
ジンジャーが言った。
「へーえ、今だって無愛想なのに、前はもっと尖ってたんだ。」
「ま、あのときは使命のことで心に余裕がなかったからな。他人に心を開けば、使命に影響すると思ってたんだ。」
フィンは笑って言った。
「でも、嬉しいわ。フィンがそんなふうに自然に笑うなんて。よほど、ウォッカに良い影響を受けたのね。」
アリスが言った。
「べ、別にあたしは何もしてないわよ。あたしの方がフィンに助けられたし…。」
そうして、皆で久しぶりの再会と会話を楽しんでいるうちに、あっという間に日が暮れた。
「今日は、ここで食べていきなよ。バーは休みにしたから。」
フィンとウォッカは、テキーラの誘いに乗ることにした。
そして、ブランデーが作った料理がたくさんテーブルに並んだ。
「僕らはアリス以外皆料理が出来るから、当番制にしてるんだ。」
ブランデーが言った。
「あたしは…味オンチだからダメなの…。」
アリスが首をすくめてみせた。
「まあ、人には得意不得意があるからね。」
ジンジャーがフォローした。
ブランデーの料理は優しい味がして美味しかった。
「うん、美味しい!味もちょうど良くて。これはなんていう料理?」
ウォッカは、ブランデーにレシピを聞いていた。
「俺は男料理そのものって感じで、テキーラも豪快な料理って感じなんだ。ブランデーの料理は上品で、レストランにも出せるくらいだと思う。」
ジンジャーが言った。
「いつでも待ってるから、食べに来な。三人のどれかの料理を食べられるから期待して。」
「ありがとう。」
フィンとウォッカは礼を言って部屋に帰った。
その上、昔戦士だったこともあり、ドレスやエプロンといったものにも疎かった。
だから、黒いハーフトップとミニスカート姿に、白いフリルのエプロンをつける、ということが、自分をどういうふうにみせるのか、全く分からなかった。
「とにかく、そんな恰好はだめだ。」
「どうして?」
「商売女と思われるぞ。つまり、いかがわしいってことだ。」
「えっ!?そうなの!?」
そうフィンに言われて、ウォッカは慌ててエプロンを外した。
「特にお前みたいな…。気を付けろよ。」
フィンは言葉を濁したが、当然フィンもウォッカの魅力に気付いていた。
ウォッカは、誰が見ても美人で、可愛さもあり、肉体的にも魅力的だった。外見だけでなく、愛嬌もあり、常に明るく、人の心を和ませるものがあった。
だが、昔神官であったフィンは、己を律する術を心得ていたので、普通の男とは違う対応をとることが出来るのだ。
「でも、テキーラさんは似合ってるって言ってたわ。それってどういうこと?」
ウォッカは、唇をとがらせて、腕を組んで言った。
「あいつは、大胆で派手な服装が好みなんだ。別にお前に変な格好をさせるつもりはなかっただろうが…。」
フィンは苦笑いした。
「好みか…。あたし今まで、そんなこと考えたこともなかったわ。いつもの服だって、動きやすさとか涼しさとかであれを着ていたのよ。でも、よく考えたら、刺激がある格好かもしれないわね…。気を付けるわ。」
二人は、ゴーレムの服装で、店スペースの服屋に入った。
「今は金がないから買えないが、給金をもらって、余裕があったらお前の服も買ってやるよ。今のうちに、良さそうな服を見ておけ。」
「そんな…。悪いわよ。フィンだって、お金をもらったら何か買いたいでしょ?それに、なんかそういうのって、養われてるみたいで嫌よ。自分の好きなものは、自分で買うわ。」
「そうか?まあ、俺は別に欲しいものなんかないけどな。」
ウォッカは、動きやすそうな服ばかり見ていた。
「…こういうのも、似合いそうだな。」
とフィンが示したのは、青い清楚なワンピースだった。
「ふーん。そういうのを、あたしに着てほしいの?」
ウォッカは、ふふんという顔でフィンを見た。
「まあ、これなら清潔感もあるし、色も爽やかだろ。」
「うーん…。でも、あたしにはちょっと…。そうか、これが好みってやつね。あたしはやっぱり、動きやすくて…、あとは何だろ。もっと大人っぽい感じのがいいわ。色は黒とかがいいわね。」
「お客様、何かお探しですか?宜しければ、ご相談に乗りますよ。」
と、背の低い白い箱型の機械に、目のようなものがついたものが近くにやって来て、音声を発した。
「え?なにあんた。」
びっくりして、思わずウォッカが言った。
「私は、ロボットです。」
よく見ると、そのロボットは、上部、つまり頭に当たる部分に、画面を搭載しており、床の上を、滑るように進んでいた。
「お客様にどんな服が似合うか、診断も出来ますよ。」
「え?そんなことができるの!?やってみたい。」
ロボットは、ウォッカの全身を素早く読み取り、画面に結果を表示した。
画面には、似合う服装の一覧が画像で表示されていた。
「すごい!いろんな服装があるのね!面白いわ。」
ウォッカは、画面を夢中になって見ていた。
「BOXを画面にかざして下さい。結果は、BOXに転送しますから、そちらでも見れますよ。」
ウォッカが言われた通りにすると、ロボットが、ウォッカのBOXに画面のデータを転送した。
「ふーん…。へえ…。」
ウォッカはフィンの存在を忘れてBOXを見ていた。
「それなら、部屋でも見られるな。」
「あ、ごめん。フィンのこと忘れてた。フィンも診断してみたら?」
「俺はこの格好で十分だ。いちいち服を変えるのも面倒だからな。」
「そんなこと言わずにさ。すぐに終わるから。」
そう言われて、フィンは仕方なくロボットに診断してもらった。
フィンのデータも、BOXに送られた。
「どれどれ…。へえ…、なかなか素敵じゃない。」
診断結果は、ただ服の画像が出るのではなく、本人が着たイメージ画像が表示されていた。
「あ!これすごくかっこいいじゃない。」
「だから、部屋で見ようぜ。次の買い物もしないと。雑貨屋を見たら、一番大事な食料品も見ないとな。キールからもらったゴーレム支度金の範囲で、必要な物を買うんだ。」
二人は服屋を出た。
次に向かったのは、雑貨屋だ。
雑貨屋では、商品のサンプルが置かれていて、自由に触ることが出来た。
「へえ、これは面白いな…。」
調理器具のコーナーで、フィンは熱心に品物を見ていた。
「フィンってこういう物が好きなのね…。」
しかしフィンは無駄な物は購入せず、料理に必要な物、足りない物など、必要な物だけを買って、店を出た。
次が食料品店。
「三日分ずつ買おう。一気に買って腐らせたりしたらもったいない。」
フィンは服屋以外の店では、楽しそうに買い物をしていた。
「あと、これからは一週間の献立も考えといた方がいいかもな。買い物しながら考えるより、その方が効率がいい。」
買ったものは、全て配送にして、後から部屋に送ってもらうことにした。
食料品や雑貨など、かさばるものは、配送用のエアライドをロボットが運転して運んできてくれるのだ。荷物は、ゴーレム団員の各部屋の外に設置された配送ボックスに届けられる仕組みになっていた。
「…これで今日のやるべきことは済んだな。あとは…、あいつらの顔でも見に行ってみるか。」
フィンは、ウォッカとともに、「RED CAT」へ向かった。
「フィンにウォッカじゃないか!よく来たね。」
テキーラは喜んで出迎えてくれた。
「…ここって、バーなんだろ?なんでこんなところで…。」
「あたしたちは、ゴーレムに入る前、バーをやってたんだ。勿論、定期的に場所を転々としてね。でないと、正体がバレるしね。で、ゴーレムに入ってから、バーをやってほしいって声があるって聞いたもんだから、やることにしたのさ。」
フィンの問いに、テキーラが答えた。
「副業みたいなものか?」
「そうだね。ま、ここはお金を稼ぐというよりも、ほとんど趣味でやってるようなもんだけどさ。」
それを聞いて、フィンは何かを考えるような表情をした。
「ねえねえ、本当にあんたたちはお似合いだね。ウォッカは相棒って言ってたけど…。」
「ああ、そうだ。」
フィンは、事も無げに答えた。ウォッカはそれを横で聞いていた。
「お前こそ、ジンジャーとはどうなんだ?」
「ジンジャー?なんでジンジャーが出てくるのさ。そうだ、ジンジャーにも会っていきなよ。アリスもブランデーもいるからさ。」
テキーラに案内されて、フィンとウォッカはテキーラたちの部屋へ行った。ウォッカはこれで二回目だ。
「フィン!」
アリスはフィンを見るなり、飛びついて来た。フィンは今回は避けなかった。
「アリス…。俺を見ると飛びついてくるその癖…、どうにかしてくれないか。」
「だって…!」
アリスはフィンを上目遣いで見上げた。
「あ、でもあたし、ウォッカと友達になったの。だから、フィンのことはもう何とも思ってないのよ。」
「アリス…!」
ウォッカが慌てた。それを見て、アリスはウォッカにウインクしてみせた。
「フィン、ウォッカを大事にしなさいよね。」
「…そういうことか、フィン。」
ジンジャーとブランデーが二人で頷いていた。
「何なんだよ、お前らは…。ウォッカから何か聞いたのか?」
「あたしは何も言ってないわよ!」
ウォッカは困ったように言った。
「フィンは不器用だからな。俺たちと旅をしているときも、俺たちのことを人一倍心配しているくせに、無愛想で、全く態度に出さなかったんだ。でもまあ、今のフィンを見れば、あのときよりは丸くなったようだが。」
ジンジャーが言った。
「へーえ、今だって無愛想なのに、前はもっと尖ってたんだ。」
「ま、あのときは使命のことで心に余裕がなかったからな。他人に心を開けば、使命に影響すると思ってたんだ。」
フィンは笑って言った。
「でも、嬉しいわ。フィンがそんなふうに自然に笑うなんて。よほど、ウォッカに良い影響を受けたのね。」
アリスが言った。
「べ、別にあたしは何もしてないわよ。あたしの方がフィンに助けられたし…。」
そうして、皆で久しぶりの再会と会話を楽しんでいるうちに、あっという間に日が暮れた。
「今日は、ここで食べていきなよ。バーは休みにしたから。」
フィンとウォッカは、テキーラの誘いに乗ることにした。
そして、ブランデーが作った料理がたくさんテーブルに並んだ。
「僕らはアリス以外皆料理が出来るから、当番制にしてるんだ。」
ブランデーが言った。
「あたしは…味オンチだからダメなの…。」
アリスが首をすくめてみせた。
「まあ、人には得意不得意があるからね。」
ジンジャーがフォローした。
ブランデーの料理は優しい味がして美味しかった。
「うん、美味しい!味もちょうど良くて。これはなんていう料理?」
ウォッカは、ブランデーにレシピを聞いていた。
「俺は男料理そのものって感じで、テキーラも豪快な料理って感じなんだ。ブランデーの料理は上品で、レストランにも出せるくらいだと思う。」
ジンジャーが言った。
「いつでも待ってるから、食べに来な。三人のどれかの料理を食べられるから期待して。」
「ありがとう。」
フィンとウォッカは礼を言って部屋に帰った。