第18話:長距離、クルーズ旅行1

文字数 2,135文字

 2013年3月、クルーズとしてリスボンから大西洋の真珠、常春の楽園といわれているマディラ諸島のフンシャルにクルーザーで出かけた。4月1日、8時、リスボンのヨットハーバーを出発して、進路を南西に取った。エンジンをでかけ高速運転して22ノット41km、24時間かけて、3月2日の朝、8時に到着。

 マディラ島観光の拠点の町フンシャルまでヨットハーバーからバスで30分弱。ラヴラドーレス市場では色とりどりの花、バナナやマンゴーなど南国の果物、鮮魚や工芸品などが並び、明るい色彩が島の大自然と相まって美しい。フンシャルでホテルに入って、ゆっくり休んで1泊して島をめぐるした。そして翌日、フンシャルの歴史的中心地とモンテの街をつなぐケーブルカーでモンテへむかった。

 ケーブルカーからフンシャルの入り江を臨む素晴らしい絶景を眺めながら移動した。マデイラ自然公園は、この島が発見された時からほとんど変わらない月桂樹林に囲まれた絶景。氷河期以前の姿が残されている貴重な原生林として世界遺産に登録されてると説明を受けた。フンシャル市街とちょうど反対側にあるジオラン岬は世界で2番目の高さを誇る580mの断崖絶壁。ジオラン岬がある綺麗な港町・カマラ・デ・ロボスから岬を見上げても圧巻の景色だった。

 天空の山『ピコ・ド・アリエイロ』標高1800m、切り立つ山の頂は白い雲が広がる絶景。その雲海の間から尖った山々などがパノラマで見え原始的な地球を感じることが出来るまさに天空の山。また山頂まで車で行くことが出来るので気軽に絶景に出会える。この素晴らしい景色に、感動して多くの写真を撮った。その後、ヨットハーバーの近くのホテルを聞きバスで移動して、そのホテルに1泊した。

 翌朝6時、リスボンに向けてクルーザーヨットを飛ばし、24時間かけて朝6時頃にリスボンの港に着いた。数日後、カルルーチの父母会や授業参観日に行くと日本人の現地駐在の子供達も多く、日本人会をやっていた。しかし塚田一家は特に、その会ばかりに出ることはなく自分の子供達のクラスメイトと仲良くなるケースが多く自然とポルトガル語を覚えていった。運動会や歌の発表会もあり、年に数回は学校へ出かけた。

 カルルーチには、子供が多いので、学校の行事と日本人会が同じ日になると塚田守と奥さんが2つの別の行事に参加して出来るだけ多くの催し物に出席するようにしていた。この頃には、インターネットが普及して、メールで、やりとり出来るようになった。またスカイプというパソコンを使った無料電話やビデオ電話という顔を見ながら話せ非常に便利になった。そのため遠くに住んでいても週に1回は、父の塚田一郎に電話したり出来た。

 2013年も夏休みが始まり2013年6月18日、塚田家全員でポルトまで1泊のクルーズの旅に出た。この日は低気圧もなく海も静かで絶好のクルーズ日和だった。食料、水、ジュース、野菜、果物、パンなどを多く積んで、6月18日、朝8時に出航した。そして一路、北上し、昼過ぎにはナザレの沖を通り、夜18時にはポルトのヨットハーバーに到着した。その近くの宿に泊まって翌朝、8時、出航し、同じように帰って行った。

 今度は夜通しクルーズして夜空の星も見たいねと、長女の和美ちゃんが言った。すると奥さんの美鈴さんも、きっとロマンチックで、良さそうねと笑いながら話した。その年の8月の夕方時、リスボンのヨットハーバーを出てポルトに行こうかと言うと、そうしようと言う声が多く実行する事にした。2013年8月10日、夜18時にリスボンのヨットハーバーを出て北に進路を取り、動きだし、ペ二シェ岬の沖を通る頃には、空がくれて、押しが見えだした。

 「誰かが、あ、一番星、見つけた」と言うと、どこどこと言って、はしゃぎだした。それから「月を見て、やけに、でっけー月だなー」とか言い子供達がはしゃぎだした。その後、夜空に子供たちの目が釘付けになった。そして、お腹空いたと子供達が言うので美鈴さんがテーブルにパンとバター、ジャム、ジュース、水を出して、氷も用意した。みんな、セルフサービスでねと言うと、子供達が、めいめい、好きなものを選んで、取って、食べ始めた。

 その後、トレーに入れて運転手の、お父さんのところへ奥さんの美鈴さんが、どうぞとジャム付きのパンとバーターを塗ったトーストを持っていくと、ありがとうと言って、運転しながら、夕食を食べ始めた。そして時間が過ぎていき子供達が流れ星だと大きな声で叫んだ。ふと美鈴さんが、その方向を眺めると素晴らしい流れ星が目に映った。「何か、お祈りしなくっちゃ」、と言うと大笑いになった。

 そして1時間も過ぎると子供達はベッドで雑魚寝した。すると美鈴さんが塚田守のところへ来て、昔話をし始めた。あれは2006年の2月3日、みぞれが雪に変わった寒い日だった。突然、電話が鳴って出ると御主人が交通事故に遭って亡くなったといわた。それを聞いて倒れそうになった時、隣で冷静に、あなたが、いろいろ指示してくれたわね。もうあれから7年が経つんだわ。あの時はホントに、どうして良いかわからず、途方にくれていた。
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