第4話:喫茶店の手伝い1

文字数 2,506文字

  それを聞いて塚田守は、思わず、どうしたら言いと言うと彼女が我に返って子供達を見てて下さると言って病院へタクシーで行ってきますと言い慌てて出て言った。その話を聞いていた子供達2人がおとなしく待ってると話した。それを見ていた店にいる常連の5人も驚いていた。そして15分位して店に電話が入り塚田守が電話に出ると鹿島美鈴さんが泣きながら主人が亡くなったと告げた。

 塚田守が、どこの病院にいるのか聞くとTK共済病院というので子供達は店にいる5人のお客さんに頼んで、私も、そっちに行こうかと効くと悪いんですが、そうして下さると言った。わかった、ちょっと待っててと言って電話を切った。その話を店にいる5人の常連さんに伝え子供達を頼んで病院に行ってくると話した。子供達は,私たちが見てるから、すぐ行ってらっしゃいと言われ道に出てタクシーを拾って病院へ向かった。

 病院の救急室の前の椅子に座っていた鹿島美鈴さんが見えたので近づいて大変だったねと言うと彼女が抱き付いて取り乱して泣き出した。これから、どうしようと叫んだ。そこで塚田守が冷静になってと言い、まず何をするべきか考えようと言った。救急室の受付に彼女と一緒に向かった。すると受付の人が、このたびは大変でしたねと言い最初に何かの書類を見せて、ここにサインして下さいと言った。

 聞くと鹿島義朗の死亡の確認書だった。彼女に言ってサインしてと言い、書いた書類と受付に提出した。その後、交通事故による死亡なので警察の指定医による検視が必要ですので検視が終わり次第指定医から死亡診断書が交付されるまでは、お待ちいただく事になりますと言われた。それを聞いて、それまでどうしたら良いか聞くと連絡先の電話番号を教えていただき、こちらから連絡しますと言った。

いつ頃までに死亡診断書が出ますかと聞くと今日の午後15時まではかかると言った。その話を鹿島美鈴さんにすると仕方ないから店に戻りましょうと言う事になりタクシーで、喫茶店・美鈴へ戻った。そして少し冷静さを取り戻した美鈴さんが、まず店の入り口に休業の看板を出し2人の子供達の面倒見ていただいていた5人の常連さんにお礼を言った。お代は、結構ですので、本当に助かりましたありがとうございますと挨拶した。
 
 お礼を言うと、5人の常連さん達が、このたびは大変だったね気を落とさずにねと言い出来るだけ協力するから言って下さいと話して帰っていった。既に昼過ぎになり美鈴さんが冷蔵庫を空けてトーストと目玉焼きを作り紅茶と入れた。そして子供達と塚田守と一緒に食べた。その後、早く旦那の実家、親戚に電話しないと駄目ですよねと塚田守に聞くので死亡診断書を受け取ってからで良いのではないとか答えた。

 旦那さんが生命保険入ってましたかと聞くと入ってましたと言うので死亡診断書をもらったら生命保険会社に電話する必要もありますねと言った。後は、旦那さんの名義の銀行口座の金を、一定の期間のうちに美鈴さんの口座に移したり役所で書類を出したり結構面倒ですよと伝えた。良かったら私は、今、仕事してないので手伝いますと塚田守が言うと、それは本当に心強いと、言ってくれた。

 そして午後14時過ぎ、死亡診断書が出来たと言うので塚田守が子供達と待ってるから病院に行ってもらってきてと言った。その後15時頃に帰って来て彼女が旦那さんの実家、自分の実家、取引先、旦那の友人に電話をした。電話しているうちに塚田守が近くの葬儀屋を調べて携帯電話で葬儀の日程の話をした。美鈴さんが電話を終わると塚田守が葬儀は一番早くて4日後の2月7日と言われた事を伝えた。

 次に葬式は何人位来る予定と聞くと20人位だ美鈴さんが言った。葬式の内容について今日にでも、ここに葬儀社の人に来てもらおうかと聞くと、そうしましょうというので塚田が今日は、付き合うよと言うと悪いわねと美鈴さんが言った。30分位して葬儀社の人が店に来て葬儀の形式と費用について打ち合わせた。葬儀場は立川葬儀場になると言い2月7日午前11時からだと離した。

 もし必要なら、お通夜の場所も借りられますがと聞くと、どうしましょうと言い、今どこに住んでるのと塚田守が聞くと小さなアパートというので借りた方が良いとすすめ、8畳2間、借りる事にした。そうて近くにあったナプキンを広げて鉛筆で葬式の案内状を簡単に書き葬儀社の人に聞いて手直しした。その葬式の案内状を今日家に帰ったらパソコンに入力し往復はがきを買ってきて印刷するが何枚必要だと聞くと20枚と言うので了解した。

 明日中には出せるようにしておくと言った。そして立川葬儀場のパンフレットもらって葬儀の日時と、お通夜に出るかどうか聞いて欲しいと美鈴さんに伝えた。すると彼女が実家と親戚,友人に電話をし始め1時間程で終了した。お通夜には6人来るというので、何とかなるだろうと話した。

 そして夜19時過ぎになって食事してから帰りましょうと塚田守が言うと、わかりましたと言い、美鈴さんが店を片付け鍵をかけて出てきた。そして近くのレストランに入って子供の食べやすいものなどを注文して食べた。支払いは塚田守が、俺、株で儲けたから払うよと言って支払った。何から何まで本当に、ご迷惑かけて済みませんと美鈴さんが言った。私は迷惑だとは思ってませんからと笑いながら答えた。

 こんな可愛い子供達が、いるんだから、しっかり生きて行きましょうねと握手をして別れた。そうして塚田守は、実家に帰り、ゆっくり風呂に入りながら、俺も考えて見れば、もう30歳か子供がいても良い年だなーと、いつもになく神妙な気持ちになった。今日の事件と言い、「人生、一寸先は闇と言うからと、いろいろ,思いを巡らせてた」。

 しかし、美鈴さんは、若く見えるなーと、思い出していた。翌日も8時半に起きて、ゆっくり新聞を見て10時開店の駅前の喫茶店「美鈴」へ行くと看板が上がり営業を始めていた。おはようございますと、入ると昨日は、「本当にお世話になりましたと言うので、堅苦しい挨拶は、よせよ」と照れた。
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