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文字数 378文字

「そうなんだよ! さっすが羽田、わかってんなー、俺のセンス!」
 調子こいて笑うと、羽田は酒をちびちび飲みながらぼそっとつぶやく。
「いや、センスっていうか……結構人に気ぃつかってるからな、お前。そういうところ、尊敬する」
「え……いや、あはは」
 尊敬だと? 同輩に尊敬なんて言われて照れねぇわけないだろ! なんだ、これ。羞恥プレイか? わざとやってるのか、羽田は! そう思っていたのに……。
「そういや場所取りも先輩がしてくれたッスよね! 誰もやりたがらなかったのに」
「私もアドバイスとかいただいたことありますし……」
「僕も面倒を見てもらったことがありますよ」
「お、お前らっ!」
「ともかく、場所取りの件は礼を言わないとな。ありがとな」
「うっ……」
 みんなから不意に持ち上げられて、赤面する俺。でも悪い気はしないな、なんて浮かれる、3月28日の夜だった。【END】
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