文字数 366文字

 堀川には悪いけど、妹にしか見えないんだよなぁ。
「堀川は妹にしたらめちゃくちゃ楽しそうだよな」
「……ははっ、妹……ッスか。そっスよね」
 さっきまで元気いっぱいだった堀川のテンションが少し下がる。俺、悪いこと言ったかな。でも、変に気を持たせても悪いし……。まずい、飲みの席が変な空気になるか? そう心配していると。
「堀川、頑張れー」
「おい、羽田!」
 羽田が堀川を茶化し始める。頑張るって、何をだよ!
「そうだよ、堀ちゃん。先輩まだフリーなはずだから!」
「お前ら!」
 羽田と川上が今度は俺をからかい始める。
「そっスね! 私、まだまだ頑張るッス!」
ったく……。堀川も酔ってきたな? こういうやつらだったよ、そういえば。まぁ、こんなぬるい関係だからこそ、ここのサークルは居心地がいいんだけどな。
俺は、カップの日本酒をぐいっと飲んだ。【END】
ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

登場人物はありません

ビューワー設定

文字サイズ
  • 特大
背景色
  • 生成り
  • 水色
フォント
  • 明朝
  • ゴシック
組み方向
  • 横組み
  • 縦組み