文字数 416文字

「一緒に作ればいいじゃん」
「え……?」
「今は男も女も関係なく料理するんだし、好きな人ができたら、一緒に料理して楽しむっていう手段もあると思うんだよな、俺は」
「一緒に料理……スか」
 お互い一緒に料理することで成長もできるだろうし、それって一石二鳥だと思うんだけどな。片方が風邪とか引いたときも、お粥作ってあげたりもできるしな。恋人関係って、そういう高め合うっていう気持ちもあるとうまく行くんじゃないか?
「先輩は……料理好きッスか?」
「うん」
「ふわぁぁ……やっぱ先輩はさすがッス! さすが私の好きになった……あ、いや」
「え? 今なんて言った?」
「きゃー! 堀ちゃんって大胆ねぇ」
 羽田と川上がすかさずツッコミを入れると、堀川はまた顔を熟れたりんごのように赤くする。
「な、なんでもないッス!!」
 ……今のは聞かなかったことにしよう。ま、酒の席だ。みんなが楽しければいい。堀川を中心にわいわいと盛り上がる宴会は、始まったばかりだ。【END】
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