サークル、花見-花冷え、桜-

文字数 742文字

 17時。
 カップのそばとうどんを食べながら、羽田と場所取りをして数時間。ようやく集合の時間になった。
 俺たちは大学の文芸サークルの面々が集まるのを待つ。最初に来たのは、次年度3年になる堀川だった。
「あっ! 先輩たち、お疲れ様っス!」
 堀川はサークル一の元気っ子で、ムードメーカーだ。
「堀川、今日、ホットパンツは寒くないか?」
「やっ、先輩のえっち! 好きだから履いてるんス!」
「お前、セクハラだぞ?」
「えぇ……」
 寒そうだなと思って声を掛けただけなのに、セクハラ扱いは……なかなかに難しいな。
「あっ、堀ちゃんもう来てたんだ」
「川ちゃん!」
 次に来たのは川上だ。彼女も次年度3年生になる。今日の花見は3、4年生がメインだ。2年生は酒が飲めないからな。まぁみんなの料理もあるだろうから、来てもよかったんだが……2年で文芸サークルにいる人間が少ないというのはある。新歓もできなかったし、少しコミュニケーション不足かもしれないなーなんて、少し反省するが、春とはいえまだ寒いから、来たくないというのもしょうがない。
「……ちわ」
 そんなことを考えていたら、メガネで物静か、口数の少ない糸魚(いとい)が来た。こいつが飲み会に来るなんて珍しいな。
「桜……きれいですね」
 糸魚の前髪がサラリと揺れる。なんか雰囲気あるよなぁ、こいつ。
「さて、まだOBとかも来るかもしれないけど、乾杯でもするか?」
「そうだな」
 羽田の提案に、みんなはうなずく。日本酒の入った紙コップを配ると、さっそく。
「それじゃ、カンパーイ!」
 宴の開始。目の前にはみんなが持ってきた料理。唐揚げに肉じゃが、鮭の昆布巻にサラミとチーズ。どれもうまそうだが……どれを食べよう?

・唐揚げ→1へ
・肉じゃが→8へ
・鮭の昆布巻→15へ
・サラミとチーズ→22へ
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