第２０話『イギリス都市グラスゴー』

強い風が荒れ狂うイギリス都市部グラスゴー

その中、グラスゴー大聖堂が見える


イギリス、スコットランド 西部グラスゴーの国道

車の中で狐と徐子が会話をしていた。

「　火星軍情報部から（特殊電波帯での）連絡は来てるかい？　」

「　そうね。連絡の内容は行動一時停止　」

「　待機ということか　」

「　そうね　」

車は盗んだ物だ。

彼らからしてみればコンピューター管理された車などいとも簡単にハッキングできる。

運転席に狐がおり助手席は徐子がいて。

2mの巨体の為に頭が天井に着く。

車自体が自動運転の為に勝手にハンドルは狐が手で触らなくても回転していた。

「　そうなんだろうね。火星部と地球企業がやはり計画通りで手を組み始めている　」

「　それは、、、　」

徐子は答え。

「　わたし達の出番はここまでということなのかしら　」

「　そうだね　」

狐が一瞬目付きは厳しくなり。

「　でも、どうかな。火星情報部も簡単に俺への命令を覆せないはずなんだが　」

徐子は狐の巨大な体を仰ぎ見。

「　それでもわたしはリング情報防衛少佐達の一存次第なのよ　」

金はある、それは全くのこの土地の人間の他人名義のカモフラージュされたキャッシュカードがある。その銀行から引き下ろした金で個人経営のホテルに泊まっていた。



どうやってここまで来たのだろう。

ロック・ファンション・センターに柊 千紗はいた。

中年の男から逃げ出したのは事実なんだろうが。

道路途中、車が大破している所。

うずくまり、泣いている千紗を回収していた。

石建築の中、やや涼しさがある。

ロック　―　まさか柊 千紗を狐、徐子にぶつけるわけにはいかない、か　―

ロック・ビジターと柊 千紗が会話を、

ロックは千紗を見つめ、千紗はうつむいている。

「　柊、お前はどうしたい？　」

「　どうしたいって　」

千紗はその言葉に、

「　あたしはただ自由に生きたいです　」

千紗が思い出す。

宏の言葉を『　千紗、、、生きろ、、、、、、　』

「　後はお前に任務は一任する。お前は好きなように生きろ　」

との言葉が頭にこびりついている。