第9話『企業が起こす奇襲ゲリラ』

文字数 1,247文字

その時、国連常任理事国一致でとある採択が通った。

それもアン・ハイエム主導で、

Excess Corporate tax(過剰な法人税)

法人税の全世界での重税が決まった。



駆逐艦の船首は海を切り裂いて波を作る。

海の中では300mの距離には無人潜水艦が控えていた。


「 そうなんだ、そっかあ 」

さらに、

千紗が若く似合った白のワンピースの麦帽子姿の中で言った。

「 でも、どうしてロック財団のゲリラ部門の宏 兄子ケースオフィサーがここに居るのかしら? 」

ロック財団におけた民間、軍事においてAAクラスのネットの権限をもって情報を知れるのみであって千紗自身はけっして人間の心を読めるエスパーではない。

宏は自分の素性を知られたことにやや肝を冷やしながら言った。

やはり甲板の上から語る。

「 我々としては、、、 」

千紗は自分でも知らない事があるのかと興味深々で黄金の瞳はその宏 兄子をモニターできているのだが。

右目は甲板からの太陽の光が強くてやや手で遮る。

宏が言う。

「 いや、ここでは誰も聴いてないか。ロック・ビジターからの伝言だ 」

千紗はさらにまぶしく日光の指して来る中で両目を細めた。

ロック・ビジターという人物は、

石油、自然エネルギーから農業、コンピューティング部門そのもの、そして地球での全世界の軍産体ですら手にしている地球そのもののマネーそのものを牛耳る男

「 それが? 」と千紗は聞いた。


「 実は 」

セント・デリック士官が聞いていようが構わず宏が切り込んだ。

「 全世界30ヵ国に渡って同時奇襲攻撃をお前の能力を使って起こし、成功してもらいたいんだ。いや、命令かな 」

言う。

「 この海の中に沈んでいる。拡散レーダー網を持つ潜水艦機能とお前の持っている能力の内、地上ネットワークと地球の上空で浮かぶ全人工衛星を使って 」

そこで言葉を切る。

やや宏の眼光はぎらつき喋る。

「 全世界の政府要人へのOverkill(大量殺戮)をしてもらいたい 」

「 へぇー―― 」まるで玩具を新しく買って貰った子供のように千紗が食いつき。

さらに宏への興味も湧いた。

セント・デリック士官女子はそれを聞きぎょっとしたが。


地球の情報は沖縄で統括、統合され世界へ政府に配信されてはいるが、

地球連合衛星管理部室内、地球政府情報部とのミーティング


美里は言う。

「 法人税の全世界での重税が決まったわ 」

ダリは答えた。

「 過剰な法人税 」

「 そうね。その上、世界共通基準でさらに採択されようとしているのが 」 

「 そうだな。これから始まるのが企業の売り上げの原子力、火力発電、水力発電、自然エネルギー発電などのエネルギー産業への強力な売り上げを国益化へ徴収しようとしている 」

「 これからね 」

ダリは言う。

「 企業群が沈黙を保っているのは気になるが 」

ミーティングで話される会話で美里が、

「 あの、グローバルロック企業が? 」

地球政府情報部のダリ直属、部下である男が言った。

「 ロック総帥の顧問、直傘下である極秘トップの奇襲ゲリラ部門が動いています 」
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登場人物紹介

柊 千紗 ブルードレス隊の隊員であり主人公、地球どころか太陽圏範囲を光通信(ネットワーク)で全てを監視することができる


ロック・ビジター財団総帥。 (千紗にサイボーグ化を命令した人物でありヌーディードレスを推す人間)

アン・ハイエム 地球政府を管理する立場の女王当主

ダリ 地球政府情報部

美里 地球と太陽圏を監視する衛星情報部である。すべてにおいての情報が彼女に集まってくる。

キング・プレイ 指導者であり火星移民のカリスマ

宏 兄子 元イスラエル軍IT技術者でありロック・ビジターの技術者顧問

宏 あきら 兄子の弟で16歳のスペース・サタン・バトルマシン、操縦者

狐 地球へ派兵されネットをハッキングした火星の覇者

徐子 狐の補佐としての娘でありデバイスとして脳をハッキングに使う

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