第49話

文字数 485文字

太陽が「かぶとむし」と言った。
僕とポチは、懐中電灯を持って、深夜の公園へ向かった。
男女が口論してる。
弥生ちゃんと、紫明だ。
たいちくんもあんたも馬鹿にしやがって!
いや、違うんだ。勃つと思ったんだよ。
だいたいあんたがわたしをHカップに設定したんでしょ?責任取りなさいよ。
うん、Iカップにすれば、良かったかな?
違うわよ!世の中、わたしみたいな巨乳美女がこんな貧困なセックスライフに甘んじるわけがないのよ。なんで物事を真っ直ぐ受け入れられないの?このトンチキ野郎。
ああ、ごめんよ。僕も若いころは爆乳にロマンを見てた。けれど、ここ数年は、好きなひとに似ていないとちんこ勃たなくなってきて、とうとう本人じゃないとダメになっちゃったんだ。
そんなのあんたの勝手な都合よ!ヤレる、って期待して火照ったこの身体、いったいどうすれば良いのよ?
ポチが居るじゃないか。ほら、そこに。
こちらを指差す。
あ。
あら、太陽、かぶとむし捕まえたいって言ってたわね。
ママと、2人のパパが一緒に探すよ!
あ、ある意味3人目のパパも居るわ。
紫明、来なさい。
中指を立てながら。

呼び捨てかよ。
紫明は渋々従うしかなかった。
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