第32話
文字数 407文字
中締めが終わり、みんな散り散りに帰り始める。
佐倉さんは、たくさんの誘いを振り切り、いつしか袴田の隣に。
「よし、この面子で二次会どうだ?新人は帰って良いぞ」
鈍い課長。
「袴田くん、行こうよ、そんなに飲んでないでしょ?」
助け船。
「佐倉さんも、行こ!あ、わたし、このひとの奥ちゃま、たいち先輩の奥さんって呼んでね。もうすぐ産休で夢の専業主婦、サンキューサンキュー」
余計な挨拶は相変わらずだけど、ナイスるりちゃん。
会社の最寄り駅近くのつぼ八。
いつもの寄り合い所。
弥生ちゃんはやや不満げだけど、瑠璃子は心得てる。
ふたりの前で散々いちゃつき、ポチも瑠璃子に嫉妬する弥生ちゃんにちょっかいを出す。
課長は慶次スタイル。
ひとり、塩辛をつまみにジンジャーエールと、最高に傾いている。
けど、ただ頬を染め、僕らに寄せられ密着したお互いの体温に火照るだけのふたり。
じれったい、けど、良いなあ。
僕のこんな青春は、問答無用にトテ子に奪われたから。
佐倉さんは、たくさんの誘いを振り切り、いつしか袴田の隣に。
「よし、この面子で二次会どうだ?新人は帰って良いぞ」
鈍い課長。
「袴田くん、行こうよ、そんなに飲んでないでしょ?」
助け船。
「佐倉さんも、行こ!あ、わたし、このひとの奥ちゃま、たいち先輩の奥さんって呼んでね。もうすぐ産休で夢の専業主婦、サンキューサンキュー」
余計な挨拶は相変わらずだけど、ナイスるりちゃん。
会社の最寄り駅近くのつぼ八。
いつもの寄り合い所。
弥生ちゃんはやや不満げだけど、瑠璃子は心得てる。
ふたりの前で散々いちゃつき、ポチも瑠璃子に嫉妬する弥生ちゃんにちょっかいを出す。
課長は慶次スタイル。
ひとり、塩辛をつまみにジンジャーエールと、最高に傾いている。
けど、ただ頬を染め、僕らに寄せられ密着したお互いの体温に火照るだけのふたり。
じれったい、けど、良いなあ。
僕のこんな青春は、問答無用にトテ子に奪われたから。