第57話 遅れてきた青年

文字数 233文字

天皇陛下のために、英雄として死にたかった。
だが、戦争は終わり、望みは未完に終わった。

「何かのために」生命を賭したいとする自己とは何か。
それを失った者が、どこに生命の矢の的を見つけることができるのか。

まだ半分過ぎたところ。
しかし、たぶん大江は、ここに、この作品の主題を置いているのだろう。

ヒトトイウ・セイメイ・ジブンノ・タメダケニハ・イキラレナイノダロウカ?

書いている大江が、椎名麟三を意識に置いて、書いているような気がするのは、ぼくの頭に、椎名麟三がいるからだろう。
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