第13話

文字数 1,564文字

「よくここがわかったな」

デーモンが話しかけると勉はデーモンではなく美咲に目を向け話しかけた。

「緑の龍さんをなぜ攻撃した」

「デーモンさんが攻撃しろっていうから」

「デーモンさんって…」

「お兄ちゃん、私、悪魔のデーモンさんに恋しちゃった」

「本気じゃないよな」

「証拠をみせてあげる」

「……」

デーモンに美咲から顔を近づけ唇を重ねる姿に勉は驚きで言葉を失った。

その後、デーモンと美咲の唇が離れると矢を握りしめながら美咲に向かって勉が話しかけた。

「美咲、今から俺達は敵同士だ」

「そうね」

「美咲、龍の玉を奪うのに勉は邪魔だ」

「じゃ命を奪いましょうか」

デーモンの言葉に美咲がそう返事をするとデーモンが口を開いた。

「2人だけで戦う場所は悪魔の森林だ」

そう言ってデーモンは勉と美咲を悪魔の森林に送り込みデーモンは部屋で見物する。

デーモンに悪魔の森林に送り込まれた勉は美咲を険しい顔で見つめ美咲は微笑みながら勉を見つめた。

「お兄ちゃん、始めましょうか」

そう言って美咲が矢を構えると勉も持ってる矢を構えた。

「悪い悪魔に寄り添うなんて許せない」

勉の言葉後、勉と美咲の矢と矢の戦いが始まった。

部屋から勉と美咲の戦いを見ながらデーモンの口から美咲を裏切るような言葉が発せられた。

「勉が美咲の命を奪えば勉は俺のものになる」

「デーモン!」

「……」

背後から人間姿の青い龍の声が聞こえデーモンは振り返り見つめた。

「よく来たな」

「デーモン、ここに勉が…」

言いかけたブルーは悪魔の森林で戦っている勉と美咲に驚いた。

「何で妹と戦ってんだ」

「勉と美咲は敵同士、だから戦ってるんだ」

悪魔の森林に目を向けているブルーにデーモンがそう返事をするとブルーは振り返り口を開いた。

「2人を戦わせてお前の目的はなんだ」

「俺の目的は大龍神の力を得た勉と龍達の玉を得ることだ」

「……」

「2個の玉は手に入れた」

そう言ってデーモンは白の玉と黄色の玉をブルーに見せた。

「白い龍と黄色の龍の玉、お前が奪ったのか」

「美咲が弓矢で奪った」

「お前がやらせたんだろ」

「緑の玉も手に入れられそうだったのに緑の龍は逃げた」

「白の玉と黄色の玉を返せ」

そう言ってブルーは手から青い光線をデーモンに放ち向かっていくとデーモンとブルーの戦いが始まった。

ー人気のない倉庫ー

人間姿の赤い龍と黒い龍の治療によって助かった緑の龍は目を覚まし白の玉と黄色の玉がデーモンと美咲に奪われたことを話した。

「赤い龍、黒い龍、勉は?」

「そういえば姿見ないな」

「青い龍も居ないな」

人間姿の赤い龍と黒い龍がそう口にすると緑の龍は立ち上がり口を開いた。

「青い龍と勉が危ない」

「居場所わかってるのか」

行こうとする緑の龍に人間姿の赤い龍が口にすると緑の龍が口を開いた。

「大龍神様が呼んでる、そこに勉と青い龍が居る、赤い龍、黒い龍、行くぞ」

「あぁ」

「……」

緑の龍が上空に飛んでいくと人間姿の赤い龍と黒い龍も赤い龍と黒い龍に変身し上空を飛んでいった。

ー悪魔の森林ー

「美咲」

「お兄ちゃん」

互角の戦いを繰り広げながら勉はデーモンと戦っている人間姿の青い龍の姿を目撃する。

「ブルーさん!」

「……」

よそ見をする勉を美咲は背後から矢を突き刺し口を開いた。

「戦いの最中によそ見をするなんて、お兄ちゃん、甘いわね」

そう言って突き刺している矢を美咲が抜き取ると勉はそのまま倒れた。

デーモンと戦いながら勉に目を向けた人間姿の青い龍は戦いを止めデーモンに背を向けた。

「勉!」

「戦いは終わってないぞ」

そう言ってデーモンが背を向けている人間姿の青い龍に攻撃したその時、人間姿の青い龍から青いオーラが現れデーモンは吹き飛ばされ驚いた顔で見つめた。

「何だと」

デーモンが口にした後、青いオーラは人間姿の青い龍を包みながら青い羽が生えた青い龍に変身させた。
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