第12話

文字数 927文字

そして緑の龍は勉達が居る倉庫の近くに降り立ちそのまま倒れた。

ー倉庫ー

「悪魔達と戦っているミドリさん達の元に行って一緒に戦いましょう」

そう言って倉庫の出入り口に向かって歩き出した勉は何も言わず動きを止めた。

「どうしたんだ?」

「ミドリさんを感じる、傷ついてる」

ブルーの問いにそう答えると勉は走って出入り口に向かい外に出て倒れている緑の龍に近づいた。

「大丈夫ですか?」

「…矢を…頼む…」

「我慢してくださいね」

そう言って勉が身体に突き刺さっている矢を思いきって抜くと「うああー」と叫びその後、気を失った。

叫び声を聞きつけブルーとレッドとブラックが現れると勉がブルーとレッドとブラックに向かって口を開いた。

「ミドリさんを倉庫の中に運んでください」

「わかった」

ブルーとレッドとブラックが近づき緑の龍を倉庫の中に運んでいくと勉は立ち上がり矢を見つめた。

「なぜ矢から美咲の気を感じるんだろ」

「その矢はデーモンの矢だな、緑の龍はデーモンの矢にやられたのか」

話しかけながらブルーが近づくと勉が口を開いた。

「ミドリさんはデーモンにやられたんじゃない、俺の妹、美咲にやられたんです」

「事実なのか?」

「この矢から美咲を感じます」

「何で妹が緑の龍を襲うんだ」

「ブルーさん、ミドリさんをお願いします」

「どこに行くんだ」

「美咲に確かめてきます」

「1人じゃ危険だ、俺も行く」

「大丈夫です、ブルーさんはミドリさんをお願いします」

そう言って勉は矢を持ったまま金と銀の羽を広げると上空を飛んでいった。

上空を見つめながらブルーは勉のことが気になり人間姿で青い羽を広げ上空を飛ぶと勉を追った。

その頃、勉はスピードを上げ無人島に向かっていた。

10分後、無人島を見つけると勉は砂浜に降り立った。

その後、勉は金と銀の羽を消し砂浜を歩き出した。

「あそこに別荘がある、美咲が居るはず」

そう言って勉は走りだし別荘に向かった。

ーデーモンの別荘ー

デーモンと美咲が部屋で寄り添いながら白の玉と黄色の玉を見つめていると悪魔が現れた。

「デーモン様」

「どうした」

「美咲様の兄という男が来てます」

「ここに案内しろ」

「わかりました」

悪魔が部屋を離れその後、矢を持って勉がデーモンと美咲の前に現れた。
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