第18話

文字数 1,231文字

樹海を歩きながら勉は美咲の死を悲しみ目から涙が流れた勉は地面の木に築かず躓き倒れかけたその時、美咲そっくりの女性に抱き止められた。

「大丈夫?」

「美咲」

驚いた顔で勉が見つめると美咲そっくりの女性が口を開いた。

「1人で危険ですよ」

「……」

美咲そっくりの女性の言葉に危険を感じた勉は美咲そっくりの女性から離れた。

「死んだ美咲が生き返ったのかと思ったけどあなたは美咲じゃない」

「よくわかったわね」

「誰だ」

「私はミサ」

「何のようだ」

「デーモンがあなたを連れてこいと言うから迎えに来たの」

「……」

危険を察知した勉が美咲そっくりの女性から離れようと走り出すと美咲そっくりの女性は白の光線と黄色の光線を放ち勉の動きを止め倒れさせた。

その後、美咲そっくりの女性が勉に近づき連れていこうとしたその時、緑の光線が現れ美咲そっくりの女性は勉から離れた。

「ミドリさん」

「大丈夫か?」

「ミドリさんが助けてくれたから大丈夫です」

「勉、あの女性の顔」

「美咲そっくりだけど、あの女性は美咲じゃありません」

「そうみたいだな、あの女性からデーモンの気を感じる、勉、洞窟に戻れ」

そう言って人間姿の緑の龍が勉の前に立つと勉は人間姿の緑の龍の側に立った。

「俺も戦います」

「今のお前は心が乱れているそんな状態で戦うのは危険だ」

「話は終わったかしら」

美咲そっくりの女性が勉と人間姿の緑の龍の会話に入り込むと金と銀の弓矢を構えながら勉が口を開いた。

「帰ってデーモンに伝えろ、俺はお前を許さない俺の手でお前の命を奪うと」

「デーモンにそう伝えるわ」

そう言って美咲そっくりの女性が背を向け指を鳴らしたその時、人間姿の緑の龍は勉を突き倒し地面から現れた黒い鎖に掴まった。

「ミドリさん!」

「来るな」

近づこうとする勉に怒った口調で口にすると人間姿の緑の龍は鎖から流れる電流にやられ叫んだ。

「うああー」

「ミドリさん!」

「うああー」

「ミドリさんの鎖を外せ」

美咲そっくりの女性に金と銀の弓矢を構えながら勉が口にすると美咲そっくりの女性が口を開いた。

「私と一緒に来てくれたら彼の鎖を外しても良いわよ」

「ダメだ…うああー」

「わかった、一緒に行く」

そう言って勉が金と銀の弓矢を消したその時、人間姿の緑の龍が叫んだ。

「行くなー」

叫びながら力を込め鎖を外すと緑のオーラが現れ人間姿の緑の龍を包み込んだ。

美咲そっくりの女性が命を奪おうと黒い矢を放ったその時、緑のオーラが消え緑の羽が生えた緑の龍が現れた。

「嘘でしょ」

「……」

手に力を込め緑の渦の玉を出現させるとその渦の玉を美咲そっくりの女性に放った。

「こんなもの受け止めてあげる」

そう言って左右の手に力を込め光線を放とうとしたその時、デーモンが現れ美咲そっくりの女性共に消えた。

「逃げたか」

そう言って緑の龍から左右の瞳と髪と足首まで長い服が緑で背中には緑の羽が生えた人間に変身した。

「ミドリさん!」

そう言って勉が近づくと人間姿の緑の龍は無言で倒れかけ勉に抱き止められた。
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