第11話

文字数 1,306文字

倉庫を見つけた人間姿の青い龍と赤い龍と黒い龍は中に誰も居ないことを確認し中に入ると人間姿の青い龍はお姫様抱っこしている勉を床に仰向けで寝かせ立ち上がると人間姿の赤い龍と黒い龍に近づいた。

「青い龍、誰だ?」

人間姿の赤い龍が問いかけると人間姿の青い龍が口を開いた。

「吉瀬勉と言っていたな、そんなことより何で戦ってたんだ」

「俺達もわからないんだ、何で黒い龍と戦っていたのか」

「俺もだ」

人間姿の黒い龍が口にした後、人間姿の赤い龍は勉を見つめながら口を開いた。

「大丈夫かな」

そう言って人間姿の赤い龍は勉に近づき座ると勉に顔を近づけ唇を重ねた。

人間姿の赤い龍の突然の行動に人間姿の青い龍と黒い龍は驚きで言葉を失った。

勉から大龍神の気を感じ唇を離した人間姿の赤い龍は無言で立ち上がった。

「……」

「どうしたんだ?」

人間姿の青い龍が問いかけると人間姿の赤い龍は勉を見つめながら口を開いた。

「大龍神様の気を感じる」

「え…」

人間姿の青い龍と黒い龍も勉に近づき勉を見つめた。

その時、勉が目を覚ました。

「……」

身体を起こし勉が立ち上がると人間姿の赤い龍が口を開いた。

「何でお前から大龍神様の気を感じるのか説明してもらおうか」

「俺の前に大龍神さんが現れて俺の中に入ったんです」

「だから左右の瞳と髪と服装が大龍神様の…」

「赤い龍さんと黒い龍さんも人間に変身したんですね、3人にも名前を授けますね」

「3人にもって」

「緑の龍さんと白の龍さんと黄色の龍さんにも名前を授けました、緑の龍さんはミドリ、白の龍さんはホワイト、黄色の龍さんはイエロー」

「……」

「……」

「……」

人間姿の青い龍と赤い龍と黒い龍が無言になると勉はそれぞれに名前を授けた。

「青い龍さんはブルー、赤い龍さんはレッド、黒い龍さんはブラック、どうですか?」

「良いんじゃないか」

「良かった」

そう言って勉が喜ぶとブルーとレッドとブラックも恋に落ちた。

その頃、デーモンは美咲と一緒に悪魔達と戦っているミドリとホワイトとイエローに遭遇していた。

「デーモン」

ミドリとホワイトとイエローが警戒しながら見つめるとデーモンは美咲に向かって話しかけた。

「美咲、緑の玉と白の玉と黄色の玉を奪え」

「わかりました」

そう言って美咲が弓矢を構える動きをし弓矢を出現させるとミドリが「ホワイト、イエロー、逃げろー」と叫んだその時、美咲から放たれた矢にホワイトとイエローがやられ倒れるとホワイトとイエローの身体から白の玉と黄色の玉が現れデーモンに奪われた。

1人になったミドリは再び放とうとする美咲に話しかけた。

「今の姿を見たら勉が悲しむぞ」

「勉って誰?」

そう言って美咲が矢を放つとミドリはその場から離れようと緑の龍になり上空を飛んで離れた。

その時、追ってきた矢が緑の龍の身体に突き刺さり緑の龍はそのまま逃げていった。

「緑の龍は逃げたみたいね」

そう言って美咲が弓矢を消すとデーモンが口を開いた。

「緑の玉はいつでも奪える、美咲、白の玉と黄色の玉を持って無人島に帰るぞ」

そう言ってデーモンと美咲はその場から消え無人島に帰った。

その頃、緑の龍は矢が突き刺さったまま上空をふらふらしながら飛んでいた。
ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

登場人物はありません

ビューワー設定

文字サイズ
  • 特大
背景色
  • 生成り
  • 水色
フォント
  • 明朝
  • ゴシック
組み方向
  • 横組み
  • 縦組み