第１４話

青い龍は手に力を込め青い渦の玉を出現させそのまま悪魔の森林に向かって放ち美咲と倒れている勉を出現させた。

その後、青い龍は倒れている勉に近づき抱き抱えその場から消えると外に出て上空を飛んでいった。

その姿を緑の龍と赤い龍と黒い龍が目撃した。

「あれ、青い龍だよな」

「そうだな」

「追いかけるぞ」

そう言って緑の龍と赤い龍と黒い龍は青い龍を追いかけていった。

ー別荘の中ー

「何が起きたの？」

美咲が話しかけると機嫌が悪そうな顔でデーモンが口を開いた。

「青い龍が進化した」

「進化？」

「お前が勉に攻撃するから青い龍が進化した」

「ゴメンなさい、デーモン」

「暫くの間、俺の前に現れるな」

そう言ってデーモンが別荘から出ていくと美咲は青い龍に会うため探しに出かけた。

その頃、青い龍は樹海の洞窟の中で勉を見守っていた。

「勉…」

心配そうな声で青い龍が見つめると勉が目を覚ました。

「ここは…」

「洞窟の中だ」

「ブルーさん」

「傷は痛くないか？」

「……」

身体を起こし立ち上がると勉は自分の身体を見て傷が無いことに驚いた。

「傷が消えてる」

「傷が消えてるってことは大丈夫なんだな」

「大丈夫です」

「良かった」

「初めてあったとき羽とか無かったのに今は羽が生えてるんですね」

そう言って勉が青い龍の身体に触れたその時、青い龍から左右の瞳と髪と足首まで長い服が青の人間に変身し青い羽は背中に生えたまま。

その後、人間姿の青い龍は無言で勉を抱きしめた。

「……」

「ブルーさん？」

「勉が妹にやられ倒れた姿を見て俺の怒りは爆発した」

「……」

「……」

無言で人間姿の青い龍は勉から離れ顔を見つめると唇を重ねた。

「……」

突然の出来事に勉は抵抗せず人間姿の青い龍のキスを受け入れ続けた。

そこへ緑の龍と赤い龍と黒い龍が降り立ち人間姿の青い龍と勉のキスを目撃した。

その後、緑の龍と赤い龍と黒い龍は人間姿に変身し音をたて人間姿の青い龍と勉に築かせた。

「ミドリさん！」

勉が駆け寄り近づくと人間姿の緑の龍が口を開いた。

「勉、美咲は？」

「美咲は敵になりました」

「妹が敵？嘘だろ」

「俺は美咲に命を奪われそうになりました」

「大丈夫なのか？」

「ブルーさんのお陰で助かりました」

「俺は別に何もしていない」

勉のあとに人間姿の青い龍が口にすると人間姿の緑の龍が口を開いた。

「勉、悪いが俺達だけにしてくれないか」

「良いですよ」

そう言って勉が洞窟から出ると人間姿の緑の龍が口を開いた。

「遠くに行くなよ」

「話が終わったら呼んでください」

そう言って勉が洞窟から離れていくと人間姿の青い龍が口を開いた。

「1人にして良いのか」

「樹海に頼んでおいたから大丈夫だ、それより」

人間姿の緑の龍が口にする頃、勉は樹海を歩きながら再び大龍神に出くわした。