第7話

文字数 1,071文字

無事に自宅に戻った勉は家の中に入り美咲の部屋に向かうと中に入った。

「居ないか」

「美咲は無人島に居る」

「……」

背後から声がし振り返った勉は左右の瞳と長い髪と足首まで長いコートとマントが黒のデーモンに驚いた。

「……」

「美咲に会いたいなら一緒に行こうか」

「ちょうど良かった、あんたに会いたかった」

「嬉しいね」

「奪ったホワイトさんの白玉を返してください」

「ホワイト?」

「白い龍さんのことです」

「これが欲しいか?」

白玉を見せながらデーモンが口にすると勉が手を差し出しながら口を開いた。

「ホワイトさんの大事な物です、返してください」

「勉が俺のものになるなら白玉を白い龍に返してやる」

「今度は守りますか」

「これなら信じるだろ」

そう言ってデーモンは差し出している勉の手のひらに白玉を置いた。

「今度は約束を守った」

「勉、行こうか」

そう言って白玉を掴んでいる勉の手首をデーモンが掴むと謎の声が聞こえた。

「欲しい者はどんな手を使っても手に入れるそれが悪魔だ」

「誰だ」

「勉を連れていけば白玉も手に入る」

「出てこい」

勉の手首を掴んだままデーモンが話しかけると左右の瞳と髪と足首まで長い服が黄色の人間の男性が現れた。

「お前は黄色の龍」

「緑の龍が勉と出会ったお陰で龍達が復活した、俺もそうだ」

男性が口にした後、デーモンは勉を抱き寄せ口を開いた。

「今の俺は大龍神の力を得たデーモンだ、力が弱いお前が勝てるわけがない」

「どうかな」

そう言って男性は黄色の龍に変身し手に力を込めると渦の玉を出現させその玉をデーモンに放ち吹き飛ばされた勉が窓をぶち割り外に出ると黄色の龍は勉を掴まえそのまま上空を飛んでいった。

「大丈夫か?」

「助けてくれてありがとう」

「俺も勉の妹を助ける力になるよ」

「ありがとうございます、イエローさん」

「イエロー?」

「黄色の龍さんって言いにくいからイエローさんで」

「言いにくいか?」

「俺は言いにくいんです」

「勉が言いにくいならイエローで良いか」

「……」

黄色の龍に身体を掴まれながら勉は握っている白玉を見つめた。

「美咲は取り戻せなかったけどホワイトさんの白玉は取り戻せて良かった」

「……」

「イエローさん、急いでホワイトさんの元に行きましょ」

「あぁ」

返事をすると黄色の龍はスピードを上げ森林の中にある建物に向かった。

その頃、ミドリは白の龍を奥の部屋に運び見守っていた。

「……」

「勉さんが気になるんだろ、俺のことは良いから探しに行け」

「お前を置いて探しに行くなんてできない」

ミドリが口にしたその時、勉と左右の瞳と髪と足首まで長い服が黄色の人間が現れた。
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