第9話

文字数 1,063文字

大龍神の出現に勉は外で話をしているミドリとホワイトとイエローに教えてやろうと声を出そうとしたその時、大龍神に手で口を塞がれた。

「アイツらを呼ぶな」

「……」

わかったたと勉が頷くと大龍神は勉の口から手を離した。

「口を塞いですまなかった」

「どうして教えたらダメ何ですか?」

「俺はデーモンに石を奪われ力が使えないそんな俺が姿を現したらアイツらは期待をする」

「じゃ何で俺の前に現れたんですか」

「君に俺の力を渡すために来た」

「さっき石を奪われて力が使えないって」

「俺自身の力を渡す」

「え…」

驚いた顔で勉が見つめると大龍神は勉の唇に唇を重ねそのまま勉の身体の中に入っていき勉の姿が左右の瞳と髪と足首まで長い服が金と銀の姿に変わった。

「不思議な力を持っていない俺が大龍神さんの力を感じる」

そう言って勉は外で話をしているミドリとホワイトとイエローに近づき姿を見せた。

その時、話をしていたミドリとホワイトとイエローは会話を止め勉の姿に驚いた。

「その姿は」

「大龍神様」

「どうして君が」

ミドリとホワイトとイエローの言葉に勉が口を開いた。

「俺の中に大龍神さんが居ます」

「どういうことですか?」

ホワイトが問いかけると再び勉が口を開いた。

「ミドリさんとホワイトさんとイエローさんが外で話をしているとき俺の前に大龍神さんが現れて…」

勉が言いかけたその時、左右の瞳と長い髪と足首まで長いコートとマントが黒のデーモンが現れた。

「力がない大龍神がここに居るだろ、呼んでもらおうか」

ミドリとホワイトとイエローに向かって話しかけたデーモンは勉に目を向けた。

「……」

「大龍神さんは俺の中に居ます」

「お前、勉か」

そう言ってデーモンが動き出そうとするとミドリとホワイトとイエローは勉を守ろうと勉に近づいた。

「中に入ってろ」

ミドリが勉に向かって話しかけると勉が口を開いた。

「俺なら大丈夫です」

そう言って勉はミドリとホワイトとイエローの前に立ちデーモンに目を向けた。

「大龍神さんの石を返してください」

「嫌だと言ったら」

「……」

デーモンの会話後、勉は無言で弓矢を構える格好をし金と銀の弓矢を出現させた。

それを見てデーモンは美咲を自分の前に出現させ口を開いた。

「矢を俺に放ったら美咲の命は消えるぞ」

「美咲」

「お兄ちゃん」

「……」

デーモンが笑みを浮かべたその時、勉は矢を放ちデーモンの嘘を見抜いた。

矢にやられたデーモンは険しい顔でその場から消え無人島に現れると砂浜にうつ伏せで倒れた。

そこへ美咲が現れデーモンを部屋に運び傷の手当てをし目覚めを見守った。
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