文字数 277文字



誰かに踏みつけてられ
押し潰れてしまった
地べたに咲く花を
あの子は可愛いと摘み取って
大切に大切に持ち帰り
近くの川に流してあげた
花にとってそのまま咲き続けるのと
まだ美しさが残るままに流されたのと
どっちが幸せだったか
聞けなかった
好きでもない相手と添い遂げた祖母は
緑豊かな田舎の一角で祖父と仲良く写る
写真を眺めては上機嫌な笑顔で懐かしむ
好き同士で結ばれたはずのあの人たちは
毎日喧嘩ばかりでウンザリしながら
互いの帰りを違う思いで待ち侘びてる
何が一番良いのかなんて
その人たちの価値観だから
答えなんてそうそう見つからない
でもそれぞれが幸せと思うならば
案外それが1番の幸せ
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