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文字数 585文字



僕の願い事は
本当に些細なことさ
普通に美味しいご飯が
食べることができて
数人の多様な仲間同士で
自分達なりに助け合えて
月にほんの少しだけ
子供騙しのご褒美ほどの
ほしいものを手に入れられればいい
寝て起きて朝日を見る
そんな時間を楽しむ
余裕のあるそれぞれの週末
高望みしてるつもりもないのに
手を伸ばした先には
何も見つけられずに
転がる石に躓きながら 
僕の手元に残るものは
何もできないそんな思いだけ
たくさん勉強してきたつもりだった
やりたいこと全て投げ捨てて
手に入れられるはずだった
同じステージに立ってたはずの
友達はいつのまにか
レースから外れて彷徨い
どこか遠くへと消えて行った
仲のいい友人だったやつは
性格も考え方も変わってしまった
笑い顔にみなぎってた優しさと希望
久しぶりにあったその瞳の中に
一欠片も見つけられなかった
些細な願い事が一つ一つ
手のひらからこぼれ落ちていく
僕らはどこで間違えたのだろう
そんな僕らに誰がどこで
この道は違うと言えなかったのだろう
あの頃にもう戻れないけど
誰かと作る道を見つけられないなら
自分が作ろう自分より少し幅広い道を
少しずつ進み出したら
気づけば僕の後ろには
白けた顔の大人達が
夢もなくただついてきて
早く行けとなぜか急かす
こんな世界にしたのは
一体誰のせいなの
ねえ教えてよ誰か
道なき道を真っ直ぐに歩きながら叫ぼう
この道は僕が作ろう
名も知らぬ誰かのために
道を忘れた大人のために

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