第21話 私たちの関係性
文字数 651文字
機械的に淡々と話す医師の言葉が私の耳を通り抜けていく。
自分のスマホを取り出し連絡先を探した
下唇がピリッと痛む。
ラボへ連絡を入れ、聞いた番号に電話をかけた
その時、急ぎ足で歩いてくる外国人男性と日本人女性が見えた
3人は「待機室」と書かれた部屋へと入っていった。
♪ガチャ
扉の閉まる音だけが、異様に大きく響いた
部屋の中から漏れる声が病院の静まりかえった廊下に響く
私はかべに背をつけたまま天井を見上げた。無機質なライトが、ただ、ただ、煌々と光っていた。
ぼんやり天井を見ていると扉が開いた
私はすぐさま立ち上がり、ミラーのご両親に頭を下げた
3人は霊安室へと向かった。
母親を支えながら歩く父親の姿はミラーにそっくりだった。
私はただ、唇を噛み締めることしかできなかった。