第29話

文字数 419文字

「蜷川君か、斉藤だがね、ちょっと至急話をしたいことがあるので、今晩うちに来てくれないかね」
「斉藤先生、はっ、はい、今夜ですね、今夜は分科会の会合が8時くらいまであるのですがそのあとならお邪魔できると思います」
「うん、突然で悪いけれどちょっと急ぎの事なので今日話をしたいのだ、分科会のあとでよいよ、会合の後の懇親会はスキップして来てくれればいいから」
「わかりました、あの、何か私のことでしょうか」
「いや、なに、それも含めてちょっと頼みたいことがあるのでな、まあ来てから詳しく話すよ」
「はっ、はい、わかりました。では後程お伺いさせていただきます」

 何かもう少しどっしり構えられないものかなと他人事ながら思う。いつもこんな感じだからもう少しが信用できないのだよ。
外科医としての腕は結構しっかりしているのだから、自分に自信を持てばいいのに。
まあ、人の性格というのはなかなか変わらないものだけれど。性格までは移植できないからな。
ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

登場人物はありません

ビューワー設定

文字サイズ
  • 特大
背景色
  • 生成り
  • 水色
フォント
  • 明朝
  • ゴシック
組み方向
  • 横組み
  • 縦組み