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文字数 347文字



目を閉じて広がる世界のなかで
立ち尽くす君はなぜそんなに
悲しみに満ちて色褪せてるの
どんな言葉も届かないくらい
遠くに霞んで見える光に
縋らないでそっちの世界には
君ではまだ何も見つけられないよ
受け取った言葉には誰にも
真実がないとは言えない
歩くだけで傷だらけになるくらい
この街は刺々しくできているけど
まだ暖まれる場所はたくさんあるんだ
だから瞳を開けて深く息をして
頼りないけど僕の名前を呼んで
辿り着くまで僕の鼓動を預けるよ
戦おうなんて強いことは言わない
逃げても隠れても掴んだモノ勝ちなら
どんなモノでも踏み台にして
良いんじゃないのかななんて思う
誰かのための正義も誰かのための悪も
見える位置が違えばどちらも
真実なのだと気づけたなら
もう少しだけ悪あがきしよう
最後にどちらかが踏み台になるまで
あともう少しで届くから
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