第26話 沼の底の花園

文字数 142文字

 凪いだ沼の底で花のつぼみたちがゆるゆると揺れていた。
 みとれているとゼリーのような花びらが一斉に開き、中から小さな少女が現れた。
 少女たちは両手を水面に伸ばした、私を求めているように。
 私は欄干を越え、鏡のような水面に飛び込む。水しぶきと泡の乱反射の後、私は少女たちの腕の中にいた。
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