第6話 オーディオ・プレイヤー・アンドロイド

文字数 142文字

 彼女はCDを呑むと泣き出した。
 歌と楽器の音色を口ずさみながらアクリルの瞳から洗浄液の涙を止めどなく流した。
 さすがに止めて訳を聞けば本人も分からないと言った。
「歌詞とメロディを認識した際に発生しました。経年劣化による不具合でしょうか」
 乏しい表情の彼女の言葉に僕は胸の内が震えた。
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