第25話 境目にて

文字数 144文字

 からからと赤い風車が回っている。どこまでも白茶けた砂地には所々青緑の湯が湧いている。
 この世のものとは思えない風景だ。
 きっとここなら――そう考えていた僕の足が止まった。
 地平線を凝視する。
 理解した途端、涙が止まらなくなった。
 小さな子のように泣きじゃくり、僕は地平線の影に向かった。
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