第44話 血は争えぬ

文字数 141文字

 騎士だった父は独り言が多かった。剣を磨きながらぶつぶつと話すのは気味が悪かった。
 そんな父が死の病に臥した。
 父は俺に枕元に置いていた剣を突き出した。
「こいつを頼む」
 困惑しつつ手に取ると俺の前に厳つい大男が現れた。
 腰を抜かした俺に大男は歯を見せて笑った。
「やはり血は争えぬな」
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