第10話 阪神タイガースは何故、人気があるのか?

文字数 1,012文字

 いよいよ2023年のプロ野球が昨日開幕した。
 阪神タイガースのフアンにとっては岡田監督になって2005年以来の「アレ」への期待が膨らむ。選手も豊富な投手陣を始め、打者も一流選手になれる素質のある選手が多いのでペナントレース開幕前の野球評論家の評価が非常に高く、益々阪神ファンの「アレ」への期待が高まって開幕試合を迎えた。
 試合は先発の青柳がエースらしいピッチングをして、対戦相手の横浜DeNAベイスターズの強力打線を抑えて中盤迄0点に抑えた。そして打線は今年は正捕手としてはりきっている梅野が満塁のチャンスにヒットを打って先制点を取る。さらに今年から内野の一塁に守備が固定された4番大山、さらに3塁に守備位置が固定された佐藤の攻守にわたる活躍で8回を終えて6対3と阪神がDeNAをリードして9回を迎えた。
 9回からはWBCでも活躍して日本の優勝に貢献した湯浅が、今年からクローザーとして起用されて登場して阪神ファンの大半は開幕勝利は間違いないと思ったはずだ。しかし、野球には何が起きるかわからないのである。ましてや阪神には昨年、開幕試合にクローザーとしたケラーが乱調で途中まで勝っていた試合を落とした苦い経験がある。
 開幕試合で湯浅も緊張していたせいか制球が乱れて走者を出してDeNAに満塁まで攻め込まれた。阪神ファンはDeNAの佐野、ソトと続く強打者を迎えてここで長打を打たれたら昨年と同じ結果になるのでは心配した。だが、湯浅はここで踏ん張って佐野を三振、ソトを内野フライに抑えて初セーブをあげて阪神もなんとか開幕試合に勝利する事が出来た。
 阪神というチームにファンはこのようにいつも心配させられる。万全と言われていた豊富な投手陣だが昨日は中継ぎで登場して岩崎とケラーが力強いボールを投げていたがDeNAに失点を許して0点に抑える事が出来なかった。そしてクローザーとして登場した湯浅のピッチングも点こそ取られなかったが、とてもファンが安心して見ている内容ではなかった。
 開幕前に評価が高いと言われた投手陣だが、特に中盤以降に試合を作っていくセットアッパーと試合を勝って終わらせるクローザーに対して今後の心配をしたファンも多かったに違いない。だが、それだからこそ阪神が試合に勝利するとファンは嬉しいのである。ハラハラドキドキさせられるし期待も裏切る事は多いのだが、ファンにとってはそれも阪神が好きな理由の一つかもしれない。
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