第6話 会社員は定年退職すると元気がなくなる人が多いのは何故?だろう

文字数 1,084文字

 大抵の会社員は取締役等など経営陣に入らない限り65歳になると会社を定年退職する。そして定年退職した人の多くは退職後に急に元気がなくなる。
 最近では人生100年時代と言われて、今の60歳は昔の50歳と同じ位の体力があるそうで、定年退職後には新たな生き甲斐を見つけて第2の人生を活き活きと過ごすべきだと言われている。特に定年になった直後の65歳から75歳の10年間は体力もあるので、この10年間を会社員時代には忙しくて出来なかつた本当に自分がやりたかったことにチャレンジしていかに有意義に過ごすかがその後の老後にとって重要だそうだ。
 しかし、本当にやりたい事などあるのだろうか?仮にあれば会社員時代でも時間を作ってその事にチャレンジしてきた筈だ。会社員の多くは本当にやりたい事が見つけられなかったからズルズルと定年迄、会社勤めをしたと言う人が多いのではないか?
 そして、定年退職した後で会社員は元気がなくなる人が多い。それは何故か?会社員時代に人は良くも悪くも利害関係の中で生きている。自分にとって相手は利益をもたらす人か?又、相手も自分は付き合うと得する人かどうかを基準に人を見極めて交際をしてきた人が多い。
 そうした利害が絡んだ人間関係に慣れ親しんだ会社員が、定年になると同時にそうした付き合いがなくなるのでどうしたらいいのかわからなくなるのである。もちろん会社員だった人達にも学生時代から続いている友達や仲間はいて交流は続いている事が多い。だが友人や仲間と毎日会う事はない。多くても年に数回位だろう。
 定年後の生活を充実させるには、人と会うだけでなく読書をしたり、絵を描いたり、絵画を鑑賞するような趣味も人を元気にする。だが、人を一番元気にさせるのは他の人と交流して付き合って刺激を与えあう事だ。その事が人間には一番の活力になる。
 定年退職したら仕事を中心とした利害関係の中で付き合っていた人達は時が過ぎていくのにつれて去って行く人も多い。特に会社員時代に部長職とか人に影響を与える立場にいた人がその職から離れると役職共に人も去って行き寂しさを感じる人が多い。
 だからこそ定年退職したら人間関係をリセットして、出来るだけ新しい人と付き合うように心掛ける事が大切になってくる。その為には人と関わる機会がある複数の事を並行してやっていく事が重要だ。例えば無理をしないで出来る範囲の仕事やボランティア、又現役時代の経験が活かせる勉強会等に関わっていく。そして、そこから自分に向いている共通する事を探していく事で共通する事から自分が今後やりたい事が見えてくるかもしれない。
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