第16話
文字数 540文字
氷のエリアを抜けると、今度は土と石だらけの広い場所にでた。
なんだかこの辺は、全体的に脆くなっている感じでしね……
そういう間に、鍾乳石がぼとぼとおちてきた。
わわ……
しばらく行くとそこに凶暴そうなでっかいドラゴンが現れた。
（ああ、あいつがここに住み着いてズシズシ動くから、
周りが脆くなってしまったって感じでしかね……。
ここのエリアは鍾乳石は落ちてくるし、あいつがいて面倒そうだし、
話が通じる相手かどうかも分からないから、
みつからないように、行き先にむかって一気に瞬間移動するのがいいでしね。
無用な争いは避けるでし。
肉眼で見えてるところならよく分からない場所でも、
多分瞬間移動が失敗することはないでし……）
あちしは精神を統一すると、一気に行き先へと瞬間移動した。
ところが……
フワフワと２人分の瞬間移動のせいで、感覚が狂い、ドラゴンの目の前に着地してしまった。
あわわわ……弱体化してるせいか、感覚がくるったでし……
当然ドラゴンに見つかり、キロっと睨まれる。
うわ……
フワフワをパッと抱えると、
飛んで逃げるあちし。
後ろから、ドラゴンが追って来るらしき足音が聞こえる。
なんとか精神を統一させ、瞬間移動の準備が整うと、
とりあえず逃げられるならどこでもいいといった感じで、
あちしは再び瞬間移動した。
