第10話
文字数 383文字
（まずは魔法陣を描いて、転送魔法で魔剣の眠る洞窟近くまでいくでし。
……よく知らない場所は、うまく瞬間移動できないでしから……）
あちしはさっそく魔法のスティックで魔法陣を描き始めた。
……。
魔法陣の形が……いびつでし……
（最近はぼっちゃんにまかせっきりだったでしから……
うまく描けなくなってるでし……）
それでも何度か描き直し、魔法陣を完成させると、
あちしは魔剣の眠る地へとワープした。
（うーん……この辺りのはずなんでしが……。
とりあえず翼で飛んで辺りを探るでしかね……）
あちしはバサバサと翼を動かし、辺りを探索した。
……場所を探りながらだと、うまく飛べないでし……
（……あちし、ぼっちゃんがいないと
いつのまにか一人で何もできなくなっていたでし……
あちし、いつの間にかぼっちゃんに頼り切っていたんでしね……。
ぼっちゃんのパートナーのつもりでいたのに……
完全に失格でし……）
