第25話
文字数 973文字
広い回廊を走っていると、
突然床がうにゃっと柔らかくなり、
足が沼のように沈んだ。
あちしはジャンプすると翼を広げ、宙に浮いた。
そのまま行き先の方へ進もうとしたが、
突然飾ってあった2体の騎士像が動き出し、
宙に浮いたかと思うと、あちしに向かって剣を振り下ろしてきた。
あちしはその攻撃をさっとかわす。
騎士の像は、3体、4体と動き出し、次々襲い掛かってきた。
あちしは騎士の像から逃げつつ、
操っている人物の気配を探った。
あちしはいつのまにか食堂のようなところに誘い込まれていた。
今度はそこに置いてあったテーブルとイスがガタガタと動き出し、
フォークとナイフが飛んでくる。
あちしは魔法をぶつけるとフォークとナイフを叩き落した。
そこにピーっという口笛が聞こえた。
その音を聞きつけてか、どこからともなく現れたコウモリの群れが、
一斉にあちしに襲い掛かってきた。
襲い掛かってきたコウモリに苦手そうな音波を食らわせると、コウモリは目を回し、
辺りにポトポト倒れて行った。
あちしはそいつの懐に瞬間移動すると、
そいつの体めがけて、魔法で生成した短剣を思いっきり振り下ろした。
あちしの攻撃はさっとかわされ、
次の瞬間、あちしの体はテーブルクロスにきゅっと捕まった。
あちしはテーブルクロスにくるくると巻かれたまま、
そいつの肩にひょいっと乗せられた。