第22話
文字数 448文字
あちしは偉そうにそびえたつヴァンパイア城を見上げた。
(魔剣の力を使ったのか、魔剣をうまく操ったのか、
ヴァンパイア王国がでかくなっている気がするでし……。
……。
どうするでしかね……。
うちの城の造りと同じ感じだとすると、
多分敵のボスは上の方の階にいると思うでしが……。
……。
外から飛んで近づくとなると、
既に仕掛けてある魔法やトラップが作動しそうでしね。
……ぼっちゃんがどこにいるのかも分からないし、
とりあえず一階から順に探っていくのがいいかもしれないでしね。
下の階は、多分弱めのモンスターしかうろついていないはず……)
魔水晶を取り出すあちし。
一階はどうやら思った通り、強そうな敵の気配は感じなかった。
しかし二階より上は、霧がかかったように城の様子を伺うことはできなかった。
あちしは気配を消すと、城の中に瞬間移動した。