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文字数 346文字



遠くの街の空の下に大切な人が一人
どこかの街の空の下に僕が一人
贖えない地球からのイタズラは
時間も場所も選ばずに
僕らの日常に投下される
笑って過ごせる時もある
眠れない夜も時々ある
そんな時にふと浮かぶ顔がある
今すぐ声を聞きたいと
いつも傍にある文明の利器を見る
たくさん逡巡する 心配が溢れる
電話やメールをする1秒前に手が止まる
その前にニュースを見る
そうしながら心を落ち着かせる
大変そうだけど連絡は今じゃない
そう言い聞かせて自分の周りを見る
生き抜く準備を確認する
もっと必要としてる人のために
今僕らは動いてはいけない
明るくなる 惨状を知る
僕の決断は間違えてなかったと
ほんの少しだけホッとする
いつもの連絡方法はあと少し
使わずに過ごそうと思う
たったそれだけでも僕らができる事
あの空の下のあの人のためにできる事



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