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文字数 463文字



シャーペンを始めて学校で使った日
国語の授業でこれは不要だと
理解不能な理由で取り上げられた
ビーバップな人が去って
短いスカートが流行り出していたのに
膝丈より少し長いと言うだけで
特別室に呼び出されて叱られた
そんな理不尽な学校という檻は
真っ直ぐな人を作る場所と言いながら
結局真っ直ぐな人ばかりが損をして
柔軟な人だけがかいくぐり
それ以外の変な型に押し付けられ
グチャッとされて放り出される
形にきっちりはめられた人は
抜け出すために何年も遠回りして
真っ直ぐな人たちは社会でも
良くも悪くも変人扱いされ
柔軟な人たちは隙間を縫って
今よくわからない別世界を構築している
そして昔僕らを縛りつけた人たちは
その世界を垣間見て
昔は良かったと懐古する
世界はどんどん新しくなる
昔のいいところも
たしかに大切なんだけど
大切にするのと不変は別物で
変な解釈が正しさに置き換わり
なんだか昔以上に過ごしにくい
何を信じて何を守っていけばいいんだろう
僕らが感じる窮屈はきっと
いつしか爆発してしまうんだろう
その残り物に光が当たり
新しい扉が開くなら
見届けた先に理不尽がないことを願う

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