第45話 佐久島へ日帰り探訪
文字数 3,210文字
晴れた土曜日。ここへ行きやす。
おりゃっと西尾駅へワープ。
というのは嘘で、名古屋駅から電車でドンブラコどんぶらこ。1時間ほどで西尾駅に着いた。
西尾駅からバスで25分程度また揺られるとそこは、一色さかな広場という佐久島行きの船乗り場。
券売機で乗船チケットを購入し、建物から溢れ出そうなくらいの行列に並ぶ。やはり土曜日、かなりのヒトデ……人出である。
なぜか大型犬の尻尾でぺしぺし叩かれながら乗船。島の住民さんの犬っぽいな。
朝の3時くらいまでnoteの記事を書いたりなんだりしてて、2時間くらいしか寝ていないので大変眠いのでごじゃります。島で行き倒れにならないようにしなきゃ。
定員に達したため定刻より早く出発。110人くらいが定員だそうな。
出発後ほどなく、かなりのスピードで船は進む。スマホが飛ばされそうになるくらい強い風で、めっちゃ冷たい。クーラーを強風にして直で当たっているくらいの寒さである。
振動はそれほどなくて、何かに掴まってなくても立っていられる程度の揺れ。ただし風で体が流されるので結局、天井付近のつかまり棒を掴んでいた。
10分強で到着。9:38に佐久島の西港へ降り立った。
実は佐久島のことを(メシ以外は)ほとんど調べておらず、まぁ半日歩いてたら何かあるっしょという気持ちで訪れていた。ふんわりとアートがどうたらっていうのは聞いていたので、被写体に困ることはないだろう。
ということでデジカメでパシャパシャ撮りつつ歩く歩く。今日は天気予報通りの真っ晴れ、所々に千切れ曇や、うっすらな曇がちょいとあるだけだ。
では、写真を載っけておきます。
ぼちぼち歩いていると、そこは南端なのか行き止まり。ここで初めて地図アプリを開き、自分の居場所を確かめた。少し戻って集落というか家の集まっているところを通るようだ。
すでに背中は汗まみれで、喉もカラカラ。お腹も空いた。どっかで、飯……、飯を。
おひるねハウスという映えスポット。景色は食べられないんだよなぁと思いつつ、人が写らぬよう撮って撤退。ま、人工物はこんなもんでいいでしょう。
なおもテクテク歩いてなんだか真っ直ぐな道を行く。すると、ちょっと風情のあるカフェが左手にあった。
Cafe OLEGALE
「しらす丼と、はまぐりフライだと多いですか?」
「ご飯2杯分なのでねぇ。それなら今日はスープ、はまぐりチャウダーを出してるんで、しらす丼とスープにされては?」
しらす丼、はまぐりのチャウダー、アイスコーヒー。
しらす丼は、たっぷりのしらすとシャキシャキ海苔、ごま、刺し身醤油っぽいのがかかっている。半熟たまごを割って、しらすとご飯とともにぱくり。……うっま。
しらすって、ほんとに美味い。しらすは白子 であり、どの魚というよりも白い稚魚をしらすというそうだ。イワシの稚魚が多いけど、シラスウナギってのもあるらしい。ちなみにこれがなんのしらすなのかは知らんす。
ちょっぴり含んだ塩っ気が旨味のもとなんだろうな。そこに甘そうな、はまぐりチャウダーをスプーンで掬って……これもまた予想より濃いめクリーミィでウマイ。はまぐりが入っているからか、ほのかに潮の香り。海に浮かぶ離島で、海の旨みを存分に味わう贅沢。
腹減りが過ぎて勢い良く食べてしまいそうになる衝動を抑えつけ、ゆっくり食べる。だってこんなに美味しい料理をいつものように一瞬で食べてしまっては勿体ないんだ。
店内には誰が描いたのかちょっぴり個性的な絵画や、こんな感じの不思議なオブジェがあったりして面白い。ここに比べたらいつも行くカフェや喫茶店はずいぶんと殺風景なのかも。個人店だからこその遊び心かな。
しらす丼、チャウダーと食べ終えると、他のお客さんがいつの間にか捌けていた。アイスコーヒーを飲む。あっ、これ豆から淹れたやつだ。最近自分で豆からハンドドリップして飲んでて、味の違いが分かってきたんだよな。このアイスコーヒーも、すごく美味しい。
「いつもお一人でやられてるんですか?」
「一人です。さすがにゴールデンウィークなんかは人に手伝ってもらいましたけど」
ネッコの動きが止まった瞬間にパシャリ。
「今日は何をお目当てに来られたんですか?」
「(もちろん)美味しいご飯です!」
少しお話しして、お店を出た。15席くらいあるお店を一人でってのは、仕事が好きじゃないとできないだろうな。スゴイなって思った。
出るとき、「今日は暑くなるみたいなので気をつけてくださいね」と言ってくださった。忙しそうなのにお気遣いいただき恐縮です。良い人だなぁ。
しっかしホント陽射しが強い。すでに、腕時計をしてるところとそれ以外で皮膚の色が変わっている。日焼け止めなんて所持してないから、明日には顔・首、腕が真っ黒になってそう。
また歩きながら、カメラでパシャパシャと。
ウロウロと1時間30分ほど歩いていたら、ちょいと小腹が空きまして。
民宿の1階が飲食店になっている。大あさり丼……興味アリ。
ゆきや 大あさり丼(赤だしと漬物はセット)
大きなあさりが2つ、かつとじされている。こんなに大きなあさりは食べたことがない。旨味たっぷり、それをかつで閉じ込めているから、噛んで口に入れるとその旨味がぐんと広がっていく。これまた潮の味。島ならではの料理って感じだ。
この丼はご飯の量が結構多い。さっき、はまぐりをチャウダーにしておいて本当に良かった。丼をカラにしてぱんぱんとなった腹に赤だしの味噌汁を流し込み、お茶を飲んでもう食べられません、と。
さらにウロウロ。
おや、こんなトコにビルディング。
といっては失礼だけど、なんだか隠れ家的な場所にコンクリートの建物が。
結構なへき地にあって、その割にポップなメニューが並ぶカフェ。さくらラテ……興味アリ。
島カフェNAGI さくらラテ バニラアイス付き
ちょいピンクなラテはどんな味……おぉ、さくら茶かぁ。梅に似た味。もしかするとさくら色ウメ風味なのかもだけど、いい塩梅。塩梅という言葉は塩と梅酢が絶妙な味わいだったことから、ってそんなのどうでもいいか。このラテは初めての味だ。はじめはバニラアイスをスプーンでそのまま食べていたけど、ふと思い立ち、ラテに溶かして混ぜてみた。
これは良い味変。まろやかな甘味が加わったさくらラテは三段階ほどステージを飛び上がり、大好きラテへと変貌を遂げた。うんまー。
購入者のみが行ける屋上からの景色も、せっかくなのでパシャリ。もう少し休んでいたかったけど、島の東南端まで行きたいので進むことにした。
願い石というシステムがあるらしい。石に願い事を書き、叶ったらまたお礼に来る、と。
300円をお賽銭箱へ入れ、大きな木箱を開けて中から願い石と油性マジックペンを取り出す。
願い石には、何を書こうかなぁ。うーん。何かないか。
中日ドラゴンズの勝利を願って。
あと10戦くらいのうちに1回は叶うでしょ。叶う……よな?
島の南側を歩いただけでも十分楽しめたから、東港へ行って船を待つ。
14:50の船に乗り、島を出るのだ。
待合所の出入り口には燕の巣がたくさんあって、結構大きな雛がピーチクパーチクと口を開けて親からの餌を待っていた。親燕はせわしなく飛び回り、虫かなんかを運んできていた。燕の親は大変だ。生まれ変わるとしたら燕は避けよう。
定刻ほどに東港から船が出発し、いったん西港へ立ち寄り、で、島から離れましたとさ。
日帰り佐久島探訪、これにて!
【本日の出費】
名鉄名古屋駅〜西尾駅 往復
2,540円
西尾駅〜一色さかな広場 バス往復
400円
佐久島への渡航料金 往復
1,660円
Cafe OLEGALE
しらす丼と本日のスープ、アイスコーヒー
1,600円
民宿ゆきや 大あさり丼
800円
島カフェNAGI さくらラテ バニラアイス付き
700円
計7,700円
おりゃっと西尾駅へワープ。
というのは嘘で、名古屋駅から電車でドンブラコどんぶらこ。1時間ほどで西尾駅に着いた。
西尾駅からバスで25分程度また揺られるとそこは、一色さかな広場という佐久島行きの船乗り場。
券売機で乗船チケットを購入し、建物から溢れ出そうなくらいの行列に並ぶ。やはり土曜日、かなりのヒトデ……人出である。
なぜか大型犬の尻尾でぺしぺし叩かれながら乗船。島の住民さんの犬っぽいな。
朝の3時くらいまでnoteの記事を書いたりなんだりしてて、2時間くらいしか寝ていないので大変眠いのでごじゃります。島で行き倒れにならないようにしなきゃ。
定員に達したため定刻より早く出発。110人くらいが定員だそうな。
出発後ほどなく、かなりのスピードで船は進む。スマホが飛ばされそうになるくらい強い風で、めっちゃ冷たい。クーラーを強風にして直で当たっているくらいの寒さである。
振動はそれほどなくて、何かに掴まってなくても立っていられる程度の揺れ。ただし風で体が流されるので結局、天井付近のつかまり棒を掴んでいた。
10分強で到着。9:38に佐久島の西港へ降り立った。
実は佐久島のことを(メシ以外は)ほとんど調べておらず、まぁ半日歩いてたら何かあるっしょという気持ちで訪れていた。ふんわりとアートがどうたらっていうのは聞いていたので、被写体に困ることはないだろう。
ということでデジカメでパシャパシャ撮りつつ歩く歩く。今日は天気予報通りの真っ晴れ、所々に千切れ曇や、うっすらな曇がちょいとあるだけだ。
では、写真を載っけておきます。
ぼちぼち歩いていると、そこは南端なのか行き止まり。ここで初めて地図アプリを開き、自分の居場所を確かめた。少し戻って集落というか家の集まっているところを通るようだ。
すでに背中は汗まみれで、喉もカラカラ。お腹も空いた。どっかで、飯……、飯を。
おひるねハウスという映えスポット。景色は食べられないんだよなぁと思いつつ、人が写らぬよう撮って撤退。ま、人工物はこんなもんでいいでしょう。
なおもテクテク歩いてなんだか真っ直ぐな道を行く。すると、ちょっと風情のあるカフェが左手にあった。
Cafe OLEGALE
「しらす丼と、はまぐりフライだと多いですか?」
「ご飯2杯分なのでねぇ。それなら今日はスープ、はまぐりチャウダーを出してるんで、しらす丼とスープにされては?」
しらす丼、はまぐりのチャウダー、アイスコーヒー。
しらす丼は、たっぷりのしらすとシャキシャキ海苔、ごま、刺し身醤油っぽいのがかかっている。半熟たまごを割って、しらすとご飯とともにぱくり。……うっま。
しらすって、ほんとに美味い。しらすは
ちょっぴり含んだ塩っ気が旨味のもとなんだろうな。そこに甘そうな、はまぐりチャウダーをスプーンで掬って……これもまた予想より濃いめクリーミィでウマイ。はまぐりが入っているからか、ほのかに潮の香り。海に浮かぶ離島で、海の旨みを存分に味わう贅沢。
腹減りが過ぎて勢い良く食べてしまいそうになる衝動を抑えつけ、ゆっくり食べる。だってこんなに美味しい料理をいつものように一瞬で食べてしまっては勿体ないんだ。
店内には誰が描いたのかちょっぴり個性的な絵画や、こんな感じの不思議なオブジェがあったりして面白い。ここに比べたらいつも行くカフェや喫茶店はずいぶんと殺風景なのかも。個人店だからこその遊び心かな。
しらす丼、チャウダーと食べ終えると、他のお客さんがいつの間にか捌けていた。アイスコーヒーを飲む。あっ、これ豆から淹れたやつだ。最近自分で豆からハンドドリップして飲んでて、味の違いが分かってきたんだよな。このアイスコーヒーも、すごく美味しい。
「いつもお一人でやられてるんですか?」
「一人です。さすがにゴールデンウィークなんかは人に手伝ってもらいましたけど」
ネッコの動きが止まった瞬間にパシャリ。
「今日は何をお目当てに来られたんですか?」
「(もちろん)美味しいご飯です!」
少しお話しして、お店を出た。15席くらいあるお店を一人でってのは、仕事が好きじゃないとできないだろうな。スゴイなって思った。
出るとき、「今日は暑くなるみたいなので気をつけてくださいね」と言ってくださった。忙しそうなのにお気遣いいただき恐縮です。良い人だなぁ。
しっかしホント陽射しが強い。すでに、腕時計をしてるところとそれ以外で皮膚の色が変わっている。日焼け止めなんて所持してないから、明日には顔・首、腕が真っ黒になってそう。
また歩きながら、カメラでパシャパシャと。
ウロウロと1時間30分ほど歩いていたら、ちょいと小腹が空きまして。
民宿の1階が飲食店になっている。大あさり丼……興味アリ。
ゆきや 大あさり丼(赤だしと漬物はセット)
大きなあさりが2つ、かつとじされている。こんなに大きなあさりは食べたことがない。旨味たっぷり、それをかつで閉じ込めているから、噛んで口に入れるとその旨味がぐんと広がっていく。これまた潮の味。島ならではの料理って感じだ。
この丼はご飯の量が結構多い。さっき、はまぐりをチャウダーにしておいて本当に良かった。丼をカラにしてぱんぱんとなった腹に赤だしの味噌汁を流し込み、お茶を飲んでもう食べられません、と。
さらにウロウロ。
おや、こんなトコにビルディング。
といっては失礼だけど、なんだか隠れ家的な場所にコンクリートの建物が。
結構なへき地にあって、その割にポップなメニューが並ぶカフェ。さくらラテ……興味アリ。
島カフェNAGI さくらラテ バニラアイス付き
ちょいピンクなラテはどんな味……おぉ、さくら茶かぁ。梅に似た味。もしかするとさくら色ウメ風味なのかもだけど、いい塩梅。塩梅という言葉は塩と梅酢が絶妙な味わいだったことから、ってそんなのどうでもいいか。このラテは初めての味だ。はじめはバニラアイスをスプーンでそのまま食べていたけど、ふと思い立ち、ラテに溶かして混ぜてみた。
これは良い味変。まろやかな甘味が加わったさくらラテは三段階ほどステージを飛び上がり、大好きラテへと変貌を遂げた。うんまー。
購入者のみが行ける屋上からの景色も、せっかくなのでパシャリ。もう少し休んでいたかったけど、島の東南端まで行きたいので進むことにした。
願い石というシステムがあるらしい。石に願い事を書き、叶ったらまたお礼に来る、と。
300円をお賽銭箱へ入れ、大きな木箱を開けて中から願い石と油性マジックペンを取り出す。
願い石には、何を書こうかなぁ。うーん。何かないか。
中日ドラゴンズの勝利を願って。
あと10戦くらいのうちに1回は叶うでしょ。叶う……よな?
島の南側を歩いただけでも十分楽しめたから、東港へ行って船を待つ。
14:50の船に乗り、島を出るのだ。
待合所の出入り口には燕の巣がたくさんあって、結構大きな雛がピーチクパーチクと口を開けて親からの餌を待っていた。親燕はせわしなく飛び回り、虫かなんかを運んできていた。燕の親は大変だ。生まれ変わるとしたら燕は避けよう。
定刻ほどに東港から船が出発し、いったん西港へ立ち寄り、で、島から離れましたとさ。
日帰り佐久島探訪、これにて!
【本日の出費】
名鉄名古屋駅〜西尾駅 往復
2,540円
西尾駅〜一色さかな広場 バス往復
400円
佐久島への渡航料金 往復
1,660円
Cafe OLEGALE
しらす丼と本日のスープ、アイスコーヒー
1,600円
民宿ゆきや 大あさり丼
800円
島カフェNAGI さくらラテ バニラアイス付き
700円
計7,700円