第41話 名古屋港水族館
文字数 1,994文字
今日は魚を獲り……撮りたい。
土曜日につき暇そうな娘のモッさんと家を出て、金山駅から名港線に乗り、名古屋港駅で降りた。
すでに正午を過ぎていて、しかも、ふたりとも朝食抜きで行動していたため、同時にお腹が鳴った。名古屋港駅と名古屋港水族館の間にある、JETTYというフードコート的な場所で各々食べたいものを食べることにした。
モッさんは海鮮てこね丼セット、みそ汁とジュース付き。僕は名古屋きしめんと海老天丼に、みそ串カツをプラスした。コーヒーは合わなさそうだったので水族館まで我慢する。
きしめんは出汁が濃くて美味い。天丼から海老を拝借してきしめんの汁に浸し、ふにゃふにゃにして食べると、これも良き。みそ串カツとご飯を合わせてみそカツ丼とする。いい感じの現役トレードで楽しい昼食。
食べ終わり、いざ水族館。
海を眺めると、「南極観測船ふじ」の展示がある。日本初の砕氷船で、退役後ずっとここに展示されている。中にはジオラマや博物館が収められている。
「あれって南極料理人の?」
「それは……南極ドームふじ基地じゃないかな。あれは古い南極観測船。中に入れるぞ」
「えっ、じゃああっちも行こう」
「この時間から水族館に入ったら、出るのは夕方だから無理だろうなぁ」
この水族館を2時間程度で回るのは不可能だ。広いし展示の種類も多くて色んな場所で同時にイベントが発生するから、本来は午前中から回るべき施設なのだ。
水族館入口横のチケット売り場で入館チケットを購入し、水族館へ。
泳ぐイルカやベルーガ、シャチをデジカメで撮るのは、ブレブレになってしまい困難だった。SDカードの容量が心許ないものの、動画撮影へ切り替えて撮る。僕のデジカメより娘のiPhone12の方がよっぽど綺麗に撮れていたようだ。
僕が兄のアニィから譲り受けた「Canon EOS M2」は2013年発売、10年以上前のデジカメ。iPhone12は2020年発売で、スマホのカメラ機能は日々進歩しているのですね。
イベント情報ディスプレイを見る。
「今、何時何分だ?」
「13時19分」
「30分からシャチのトレーニングとウミガメのフィーディングがある。どっちを見ようか」
「フィーディングって何?」
「エサやり」
「ウミガメに行こう」
そういえばモッさんはウミガメ大好きだったな。
僕はシャチの写真を撮りたかったので二手に分かれることを考えた。けれどおそらく方向音痴なモッさんひとりではウミガメまで辿り着けないと思い、シャチを諦めることにした。
飼育員さんがウミガメにエサやりをしながら、アカウミガメやタイマイなどの解説をしていた。エサやりは、バケツから長いピンセットで取り出した小魚をシュバッと放り投げるかたちで行われていた。ウミガメはそれを丸のみだ。解説は……よく覚えていないけど、モッさんがしっかり聴いていたのでヨシ。
ウミガメの解説は結構長くて、すべて終わった頃にはおよそ14時。
14時30分からイルカパフォーマンスがあるため、今いる南館から北館へ出戻りして、メインプールへ。軽食の売店を見つけた僕らは目を合わせ、頷く。
「チュトリス、食べたいな」
「チュリトスな」
「それ」
食べてるうちに、イルカパフォーマンスが始まった。
この水族館のイルカ、跳躍力が半端ない。プールが深くて助走をつけやすいのもあるだろうけど、他の水族館のイルカよりずっと高くジャンプしている気がする。元気いっぱいなイルカたちの演技に、チュリトスを食べるのも忘れて見入ってしまった。
パフォーマンスが終わって、ゆっくりチュリトスを食べる。アイスコーヒーを飲みながらぼんやりしていると、ミニプールの方にイルカが集まっていた。
至近距離から写真を撮っていたら、イルカに海水をかけられてしまった。ジーンズの上の方で、まるでお漏らししたみたいになったけど、気にせず撮影する。
近くから写真を撮れて大満足。
トイレに行っていたモッさんも、戻ってきて「あわわ……」という感じでパシャパシャ写真を撮っていた。その頃には僕のジーンズも幾分か渇いていて、潮の香りだけが残っていた。
ようやく順路通りに歩き始める。ここからは写真だけで。
ぐるっと周り終え、最後にグッズショップを訪ね、水族館を出る頃にはもう午後5時。この時期の閉館は17時30分だから、かなりギリギリまで楽しんだといえる。
イルカの写真を至近距離でいっぱい撮れて、最高でしたッ!
【本日の出費】
金山駅~名古屋港駅の運賃ふたり分往復
960円
まぐろとサーモン、味噌汁、カルピスの海鮮てこね丼セット
1070円
名古屋きしめんと海老天丼+みそ串カツ
970円
水族館入館チケット大人2枚
4060円
チュトリス2本・Qoo・アイスコーヒー
1610円
水族館オリジナルブックマーカー・チンアナゴの耳かき
1190円
計9,860円
土曜日につき暇そうな娘のモッさんと家を出て、金山駅から名港線に乗り、名古屋港駅で降りた。
すでに正午を過ぎていて、しかも、ふたりとも朝食抜きで行動していたため、同時にお腹が鳴った。名古屋港駅と名古屋港水族館の間にある、JETTYというフードコート的な場所で各々食べたいものを食べることにした。
モッさんは海鮮てこね丼セット、みそ汁とジュース付き。僕は名古屋きしめんと海老天丼に、みそ串カツをプラスした。コーヒーは合わなさそうだったので水族館まで我慢する。
きしめんは出汁が濃くて美味い。天丼から海老を拝借してきしめんの汁に浸し、ふにゃふにゃにして食べると、これも良き。みそ串カツとご飯を合わせてみそカツ丼とする。いい感じの現役トレードで楽しい昼食。
食べ終わり、いざ水族館。
海を眺めると、「南極観測船ふじ」の展示がある。日本初の砕氷船で、退役後ずっとここに展示されている。中にはジオラマや博物館が収められている。
「あれって南極料理人の?」
「それは……南極ドームふじ基地じゃないかな。あれは古い南極観測船。中に入れるぞ」
「えっ、じゃああっちも行こう」
「この時間から水族館に入ったら、出るのは夕方だから無理だろうなぁ」
この水族館を2時間程度で回るのは不可能だ。広いし展示の種類も多くて色んな場所で同時にイベントが発生するから、本来は午前中から回るべき施設なのだ。
水族館入口横のチケット売り場で入館チケットを購入し、水族館へ。
泳ぐイルカやベルーガ、シャチをデジカメで撮るのは、ブレブレになってしまい困難だった。SDカードの容量が心許ないものの、動画撮影へ切り替えて撮る。僕のデジカメより娘のiPhone12の方がよっぽど綺麗に撮れていたようだ。
僕が兄のアニィから譲り受けた「Canon EOS M2」は2013年発売、10年以上前のデジカメ。iPhone12は2020年発売で、スマホのカメラ機能は日々進歩しているのですね。
イベント情報ディスプレイを見る。
「今、何時何分だ?」
「13時19分」
「30分からシャチのトレーニングとウミガメのフィーディングがある。どっちを見ようか」
「フィーディングって何?」
「エサやり」
「ウミガメに行こう」
そういえばモッさんはウミガメ大好きだったな。
僕はシャチの写真を撮りたかったので二手に分かれることを考えた。けれどおそらく方向音痴なモッさんひとりではウミガメまで辿り着けないと思い、シャチを諦めることにした。
飼育員さんがウミガメにエサやりをしながら、アカウミガメやタイマイなどの解説をしていた。エサやりは、バケツから長いピンセットで取り出した小魚をシュバッと放り投げるかたちで行われていた。ウミガメはそれを丸のみだ。解説は……よく覚えていないけど、モッさんがしっかり聴いていたのでヨシ。
ウミガメの解説は結構長くて、すべて終わった頃にはおよそ14時。
14時30分からイルカパフォーマンスがあるため、今いる南館から北館へ出戻りして、メインプールへ。軽食の売店を見つけた僕らは目を合わせ、頷く。
「チュトリス、食べたいな」
「チュリトスな」
「それ」
食べてるうちに、イルカパフォーマンスが始まった。
この水族館のイルカ、跳躍力が半端ない。プールが深くて助走をつけやすいのもあるだろうけど、他の水族館のイルカよりずっと高くジャンプしている気がする。元気いっぱいなイルカたちの演技に、チュリトスを食べるのも忘れて見入ってしまった。
パフォーマンスが終わって、ゆっくりチュリトスを食べる。アイスコーヒーを飲みながらぼんやりしていると、ミニプールの方にイルカが集まっていた。
至近距離から写真を撮っていたら、イルカに海水をかけられてしまった。ジーンズの上の方で、まるでお漏らししたみたいになったけど、気にせず撮影する。
近くから写真を撮れて大満足。
トイレに行っていたモッさんも、戻ってきて「あわわ……」という感じでパシャパシャ写真を撮っていた。その頃には僕のジーンズも幾分か渇いていて、潮の香りだけが残っていた。
ようやく順路通りに歩き始める。ここからは写真だけで。
ぐるっと周り終え、最後にグッズショップを訪ね、水族館を出る頃にはもう午後5時。この時期の閉館は17時30分だから、かなりギリギリまで楽しんだといえる。
イルカの写真を至近距離でいっぱい撮れて、最高でしたッ!
【本日の出費】
金山駅~名古屋港駅の運賃ふたり分往復
960円
まぐろとサーモン、味噌汁、カルピスの海鮮てこね丼セット
1070円
名古屋きしめんと海老天丼+みそ串カツ
970円
水族館入館チケット大人2枚
4060円
チュトリス2本・Qoo・アイスコーヒー
1610円
水族館オリジナルブックマーカー・チンアナゴの耳かき
1190円
計9,860円