第50話 四国水族館

文字数 4,846文字

※この回は酔っぱらって深夜に書いているため、やたらテンション高めです注意。

 朝5時に起きて、計画通り大風呂へ。ちゃんと洗体し、サウナ部屋の扉を開けて先客が居たことにビビる。5時10分に何してんだ。っていう言葉がそのままそっくり返ってくるかのように、あちらさんにも二度見される。「何デコンナトコニ人間ガ?!」みたいな表情で。

 昨日はヒーターの前に座ったから熱すぎたのかなと思い、扉近くに座ってみたらとっても快適。そうだよな、100度ってこんなもんだよな。12分ほど汗をかき、お次は水風呂に浸かった。こっちは気のせいじゃなく明らかに15度を下回っていて、一気に身体を冷却してくる。「グワァ……」と怪獣のような鳴き声を上げ、1分ほどで退却。

 朝から「ととの」っちゃってごめんなさい……。誰に言ってるのか分かんない謝罪をして、10分ほど寝椅子の上で視界を揺らしていた。で、ちょい熱い風呂と天然温泉にしばらく身を委ねたら朝サ活完了です。



 乳酸菌飲料の無料サービスをいただき、今日の行動予定を考えていた。正直もう目的は達成したので、ここからはエクストラクエストって感じ。水族館、山、街歩き……結局いつもと同じ行動パターンになりそうな気がする。まぁでもそれが僕の旅の仕方なんだから、いっか!



 朝食バイキングにも鰹のタタキ藁焼きアリ。昨日本物のスゴイやつを食べてしまったのに、いっぱい取ってしまった。だってお腹が減ってるんだ。冬瓜の味噌汁が抜群に美味しくて、釜揚げしらすを乗っけた味ご飯も美味美味。しらすを食べて残ったご飯に温泉卵を乗せちゃったりして豪華な朝食。甘いゆずドリンクに〆のホットコーヒーまでしっかり飲んで大満足でございました。



 ホテルを出て、8時1分発の岡山行き特急〇ン〇ン〇ン列車に乗車した。っていうところまで特急の中で書いてるんだけど、4時間しか寝てないからメッチャ眠い。今日は早めにチェックインして風呂に入ったらもう寝てしまおうかな、と考えながらホテルを予約したら、そこ無料の夜うどんサービスがあるんだってさ! すぐ寝るわけにはいかないね!

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 特急の車窓から眺められる峡谷を流れる川はとても綺麗でやんした。なんでそんなトコに建物があんのって思う所に建物があったりして、移動中も景色を楽しめる四国の特急は良いなぁ、なんて。



 宇多津駅で降りて、ぼちぼち北上するとありました四国水族館。ここにあるという情報だけで何が目玉とか全く知らずに訪れてしまった。でも四国と名付けられているのだからきっと凄いでしょ。



 チケットを購入して入館後、すぐにペンギンのfeeding time。餌やりを見るぜよ〜。







 どこにの水族館でもペンギンはよちよち可愛い。本鳥さんたちは一生懸命やってるつもりなんだろうけど、神様はそのフォルムと動きをどういう目的で創ったのだろうといつも考えてしまう。日本の気候で生きていられるのもスんゴイ。






 お次はイルカショーで、元気いっぱい飛び回るイルカたちの姿が美しい。毎回結構ちゃんとスタッフさんの話を聴いてるつもりなのに、帰る頃にはほとんど忘れているの悲しい。一応デジカメの動画で録音してるけど、じゃあ帰ってから聴くかっていうと聴かないだなこれが。でもこれまで色んな土地の水族館に行って、イルカショーを見て、解説を聴いて、ぼんやりイルカっていうのがどんな生態かは理解しつつあるかも。じゃあ解説しろって言われたら無理なんですけど。






 はい、カワウソ。どこの水族館に行っても大抵は寝ているカワウソ。今日はしっかり動いているカワウソを見られました。スタッフさんの解説にもあった、カワウソとラッコが似ている説には同意。四つん這いで身体を伸ばした姿がソックリなんスよね。氷が好きなのも面白くて、このフィーディングタイムを見られたことで四国水族館に来て良かったなって。カワウソおすすめです。







 そして次、アシカのフィーディングタイム。やっぱ可愛えぇ……。なんだろう餌を求める姿が素敵すぎるのやめてもらってもいいですか。いや、やっぱりやめないで。琴線に触れるという言葉、僕にとってはアシカの餌を求める姿がソレである。飯は東尋坊で食べたホタテのバター焼き、動物はアシカ。そう、人には好みってもんがあるのだ。解説? ……真剣に聴いてたのに忘れちまったナァ。えっと、確かここにいるのはカリフォルニアアシカで、その昔はニホンアシカっていうのも全国にいたらしい? だったかな。今はとんと見かけないらしいです。

 ひと通りイベントを楽しんで、退館まで写真を撮っていたので一部置いときマス。
















 いっぱい写真撮ったな、そろそろ行くか……。

 !!!



 アザラシぃぃぃいいいい!





 スタッフさんの練習かなんかで、フィーディングタイム外に餌やりを見ることができた。めっちゃ近くで餌やりしてくれるから、ウッキウキで残り少ないSDカードの容量を使い切って撮影した。まだ指示を理解する時としない時があるみたい。「ハァ?」みたいな表情も可愛い。あー、可愛いなぁ。ここに来て本当に良かった。四国水族館、最高です!

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇



 とまぁデジカメの容量を使い果たし退館後、気になっていた場所へ。ラスボスが潜んでいそうな高っかいゴールドタワーにございます。天空のソラキンてなんぞ? スルーしたら後悔しそうな気がして、料金を払い展望室へ昇りました。



 1階はプロジェクションマッピングで金魚の幻想的な世界を演出。そこからエレベーターで5階展望室へと向かう。





 なるほど、これは面白い。単に風景を見るだけじゃなくって、金魚の水槽をフィルターにして展望するということかぁ。よくこんなこと考えたもんだ。






 ここはかなりの種類の金魚を飼育しているみたいで、例えば金魚フェチなら一生に一度は訪れるべき場所だと思われる。メダカと金魚を育てているウチのアニィみたいな人向けの施設だ。とんでもない数の金魚を飼育しているのに、その水槽もものすごく透き通っていて綺麗だから、きっと金魚愛に溢れた人が指揮をとってるんだろうなと思ったゴールドタワ……「金」魚だからゴールドタワーってコト?! それとも逆ゥ?!

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 ゴールドタワーを出て次に向かったのは、うどん店。それほど遠くない場所まで歩いて行き、なんだか趣のある建物へ入る。



 下足天デカッッ! あと、こんぶ天ってどんな食感・味だろうと、いただくことにした。うどんは冷やの中。2玉分とのこと。

 うどんとスープ、うんまっ。やっぱ讃岐うどんってコシがあるんだよな。名古屋の大須にも讃岐うどん店があるけど、あそこもコシのある麺だったんだ。ヨシヨシ、讃岐うどんについてなんとなく理解が深まったでやんす。楽しいなぁ四国旅行。

 下足天は天ぷら部分だけでなく、下足自体も大きかった。噛み応えたっぷり、旨味ジョワァのしっかりゲソを楽しむ。そして、こんぶ天。……これは新食感だった。確かにこんぶ、細長く切ったこんぶを天ぷらにしているから、こんぶの風味が天ぷらをドンドンはみ出してくる。うどんスープに浸して、柔らかくなった状態もなお良し。

 うどん2玉によるエネルギー充填を行い、自分のパワーを満タンにして退店。あー、四国のうどん、やっぱうっまっ! とフルパワーになったところで次の予定。

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇



 山に登るぞぉ〜。宇多津と丸亀の間に位置する、青の山という正真正銘の山に登ります。歩いて登山道入り口まで辿り着くのに30分かかりましたワ。怖いのは、他に登山客がいない場合に何かあった時だ。獣に襲われる、転んだり傾斜に足を滑らせたりする、水分不足で倒れる、トイレに行きたくなる等、場合によってはとてつもない危険が伴う。それでも行きます旅だしよく考えたら224メートルの低山だしなんとかなるやろ、と。







 こんな感じで、だんだん傾斜の角度がキツくなる登山道をひたすら歩き続ける。もちろん誰ともすれ違い・追い越し・追い越されもしない。多分本日この山に徒歩で登るヤツは僕のみなんだろう。







 うどん店を出て3時間後、やっとこさ展望台へ辿り着きましたわい。展望台から観る遠景も近景もすごく綺麗で、あんなに存在感のあったゴールドタワーがちょこんと街から生えているの、最大に愛おしい。すごく高い所にいるんだって、一度あそこの最上階まで昇ったからこそ思えるんだよな。

 瀬戸大橋はやっぱり長ぁい。そして瀬戸内海は美しい。昔の俳人が大抵は瀬戸内海についての詩を書いているの、そりゃこの景色ならそうするっしょと思う。僕なら……。

 鰹節 ご飯にかけると 美味いぜよ

 こんな感じか。あっ、季語無い。あと瀬戸内海あんま関係ない。







 なんとなくFooFighersのWalkという曲を口ずさんでいた。低山とはいえやっぱり山頂に歩いて登るってのはいいもんだ。最大級の非日常を感じられる、まさに旅の醍醐味を詰め合わせたような気分。口笛を吹きながら山頂を少しブラブラしたら、今度は下山でおじゃる。本日予約したホテルはスーパーホテル丸亀駅前につき、丸亀側へ下山して1駅分の運賃浮かしちゃおうチャレンジパチパチパチワァー(ワァー)。





 山は登る時より下りる時の方がキツイ。これは富士山でキッチリ体験したことだ。絶対的に筋肉痛の原因は下山なのである。普段と違う筋肉の使い方をすることにより、翌日歩くたびピキピキとふくらはぎから足首にかけて痛むのだ。




 そうは言っても、登ったら下りるしかねぇかんな。頑張って行きまっしょい。と自分を奮い立たせながらひたすら歩く歩く。時々ある蜘蛛の巣トラップに引っかかったり、虫の大群に追い回されたり、明らかに獣の気配がして周囲を見回したりしながら、歩いて山を下りた。途中で靴が壊れてることに気付いたけどどうしようもないので知らんぷり。具体的には靴底が割れて砂や小石がバンバン入ってくる。アスファルト道路が見えた時には、3か月くらい山籠りしていたかのような気持ちになったのであります。

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇



 丸亀の街をヘトヘトになりながら歩き、今夜の宿泊場所であるスーパーホテル丸亀駅前まで。あー疲れた……という溜息を吐きながらも、足は天然温泉を謳う風呂へと向かう。

 綺麗に洗体し、熱っつい風呂に浸かり、ふくらはぎをほぐす。そうしないと明日が大変になるって分かってるんだ。1人きりだったから、のぼせる手前までずっと熱湯の中にいた。

 風呂を出て、フリードリンクのマシンでリアルゴールドとカルピスウォーターを混ぜて飲んでみる。……アァー、美味いんじゃぁあぁあ!

 えっと、取り乱しました。そうして朝食会場予定地にてエアコンの冷たい風に当たっていたら、なんだか知らないけど「ととの」ってた。こんな風にでも「ととのう」ことができるんだネェ。旅は発見の連続だい(単に逝きかけてただけの可能性アリ)。



 部屋へ戻って、洗濯物が乾燥するのを待つ間にビールを飲む。そういえばここのコインランドリー、洗濯機が200円で乾燥機は無料というとてつもないサービスでしたな。それなら洗うしかないでしょう。明日帰るので別に洗わなくっても良かったんだけど激安に釣られてついつい。

 モッさんからラインが来ていた。

『摩訶不思議高知土産届也。感謝感謝』

 日本語でおk。そういえば土産物を送ったこと伝えてなかったな。

 さて、ここまで書き終えたのが21時。小腹も空いたしサービスの夜うどんを食べてきますかねぃ。



 明日は丸亀城! くらいしか予定してないんだけど!

【本日の出費】
特急 高知駅~宇多津駅 4,610円
四国水族館 入館チケット 2,400円
天空アクアリウム・ソラキン 観覧料 1,500円
こがね製麺所 肉ぶっかけ冷や 中(2玉) 下足天 こんぶ天 980円
プレミアムモルツ海辺のエール いろはす1リットル 520円
スーパーホテル丸亀駅前1泊 8,280円

計18,290円
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