第11話 大地震

文字数 169文字

 四大種のなかに、水火風はつねに害をなせど、大地にいたりてはことなる変をなさず。昔、斎衡のころとか、大地震ふりて、東大寺の仏のみぐしおちなど、いみじき事どもはべりけれど、なおこのたびにはしかずとぞ。すなわち人みなあじきなき事をのべて、いささか心のにごりもうすらぐとみえしかど、月日かさなり年へにしのちは、事ばにかけて言い出づるひとだなし。
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