一文小説集「駆除」等五篇

文字数 182文字

「駆除」

 詩人の駆除が行われた翌朝の街に無数のペンが落ちている。



「日時計」

 母の位牌はとりあえず日時計として使っているが、父の位牌の使い途が考えつかない。



「顔」

 母の顔を見てやってください、と、葬儀の参列者に、虫眼鏡を配る。



「密売人」

 雲の密売人たちが夜のアジトで、互いの背中の翼をマッサージし合っている。



「ので」

 寂しくなるのでここに赤ん坊を捨てないでください。
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