一文小説集「内職」等三篇

文字数 160文字

「内職」

 猿になる魂と人間になる魂とを分ける内職の休憩時間、おやつにバナナを食べている。

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「芳名帳」

 祖母の葬儀に来たその美しい老婦人は、芳名帳に自身の名と、「うわべだけの友人」と書いた。

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「赤ん坊」

 月が雲に隠れるたびに泣き出す赤ん坊を見て、やっぱりあの人の子だわ、と誇らしく思う。
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