28

文字数 475文字



誰かを思い続けることや
誰かを好きでいることが
急に目の前で消えてしまったら
その時どうやって
心を引き止めておくことが
出来るんだろう
一人でいることを特に
怖いと思ったことはない
煩わしいくらいなら
むしろ一人でいる方が
楽だからなんでも一人でしてるけど
思い合う心からないわけじゃない
好きな相手がいないわけじゃない
裏切られた時に傷つくのが
怖いというよりも辛いだけ
体の傷はいつか癒えて
見えにくくなっていくけれど
最初から見えない場所に出来る
心の傷ほど深くて治りにくいから
だけど好きになった
だけど大切な人ができた
今この目の前にいる人が
何も残さずに消えることがあったなら
魂の居場所は風船のように
どこか遠くまで飛ばされて
しまうかもしれない
その時どうやって
心を引き止めておくことが
出来るのだろう
強いとか弱いとかそんな事は
全然関係がないから
誰にでも起こりうる最悪なトリガー
引かせないためには今
僕らには何が出来るのだろう
愛を伝える術思いを伝える術
一人が広げた手には全部を
受け止める事は出来ないけど
たくさんの人が同じくらい手を伸ばせば
きっと何かが起きるから
下を向かずにほら空を見上げて



ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

登場人物はありません

ビューワー設定

文字サイズ
  • 特大
背景色
  • 生成り
  • 水色
フォント
  • 明朝
  • ゴシック
組み方向
  • 横組み
  • 縦組み